連関資料 :: 安全配慮義務と履行補助者?

資料:4件

  • 安全配慮義務履行補助?
  • 安全配慮義務と履行補助者? 最判昭和58年(1983年)5月27日第二小法廷判決 民集37.4.477 判時1079.41 損害賠償請求事件 <判決要旨> 自衛隊の部隊の隊長Aが、同隊の自動車を運転し、隊員輸送の任務を終了した帰途、路面が雨で濡れ、かつ、アルファルトが付着して極めて滑走し易い状況にあることを看過し、急に加速した等運転者として道路交通法上当然に負うべき通常の注意義務を怠ったことにより右自衛隊の自動車に同乗を命ぜられた部下Bを死亡させたとしても、それだけでは国(Y)に右同乗者に対する安全配慮義務違反があるとはいえない。
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  •   安全配慮義務履行補助?
  • 最判昭和58年(1983年)5月27日第二小法廷判決の争点  本件では、特定の法律関係の付随義務としての安全配慮義務と一般不法行為法上の安全配保護義務とは具体的に内容にどのような差異があるのかということが問題となる。この問題について学説は、3説に分かれている。 ?説 最も義務内容を限定的に解する説(判例)  使用者が被用者に対して負っている安全配慮義務は、使用者が業務遂行のために必要な施設もしくは器具等を設置管理し又は被用者の勤務条件等を支配管理することに由来するものであるから、業務の遂行が安全になされるように業務管理者として予測しうる危険等を排除しうるに足りる人的物的諸条件を整えることに尽きるのであって、他の被用者が業務遂行上必要な注意義務を怠らないようにして危険の発生を防止すべき義務までを含むものではないとする説(植木)。 ?説 ?説と?説の中間の説 安全配慮義務は使用者において、被用者が使用者の支配管理する業務遂行の過程で接触するであろう危険発生の危険から被用者を保護すべきであるから、?説にいう義務内容にとどまらず、使用者の支配管理を受けて業務に従事するものが業務遂行上危険の発生を防止するために尽くすべき注意義務もすべて使用者の安全配慮義務の内容となるとする説(我妻)。
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  • 安全配慮義務履行補助
  • 安全配慮義務と履行補助者 安全配慮義務とは   使用者が被用者の就労の安全にも配慮すべきとする信義則上の義務。安全配慮義務を労働契約に付随する義務として認める。これを認めることによって、労働者の工場内の事故などについて会社側に損害賠償責任を認めやすくなる。直接、使用者と被用者の間に被用者の安全に配慮するという契約上の特約がなくても、信義則によって使用者にそのような義務を負わせ、単なる不法行為を越えた債務不履行責任を使用者に問えるようにした。 当初,雇用契約について労働者保護のため政策上認められた特殊な付随的義務として観念されていたが,判例によって,より一般的に「ある法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に入った当事者間において,当該法律関係の付随義務」として認められる(最判昭和50・2・25民集29・2・143)とされ、その射程は診療契約・在学契約・請負契約など多方面に広がっている。義務違反に対する責任の法的性質を始め要件・効果に関しては,なお争いがあり,契約責任構成,不法行為責任構成及び,両者の中間的責任と位置づける見解がある。 関連問題  一般の国家公務員が公務災害を被った場合、その公務員は、損害賠償として、国家賠償法、自賠法等に基づく不法行為を理由とする請求をなしうるが、その請求の消滅時効期間は会計法上5年間とされている。しかし、本判決が引用する50年判決は、国は公務員に対し、不法行為法上の損害賠償義務とは別に、本判決で引用されているような安全配慮義務を負っており、これに基づく損害賠償請求権の消滅時効期間は民法167条(債権等の消滅時効)により10年間であるとした。
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