個別援助技術(ケースワーク)の展開過程について述べよ

閲覧数14,134
ダウンロード数33
履歴確認

    • ページ数 : 9ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    個別援助技術(ケースワーク)の原則と進め方について述べよ
     個別援助技術は成立以来、専門性を求め、利用者と援助者の知識と技法が駆使され展開される援助課程の中に見出そうとしてきた。
     その展開過程は、よってたつ立場によって異なり、診断主義においては①受理②調査③社会診断④社会治療と区分され、機能主義では①初期の局面②中期の局面③終結の局面と利用者・援助者関係に重点をおき、時間的経過での区分を行っている。
     近年では、生活モデルの視点から、個人の問題解決能力と環境を重視し、拡大された援助課程が展開されるようになってきている。
    以下、①インテーク、②アセスメント、③プランニング、④インターベンション、⑤モニタリング、⑥ターミネーションという展開過程各部について、その要点を述べる。
    インテーク(援助の開始・受理面接)
    インテークは、本来、受け入れるという意味であるが、援助の過程では、利用者が最初に援助機関と出会う場であり、問題の概要と性格、内容を的確に把握し、利用者にとって最もふさわしい援助をどこでどのような援助者のもとで、どの方法で利用できるかなどの適合性を判断する場でもある。そのため次の3つの点に注意しながら進める必要がある。
    1つ目は、利用者の主訴に十分耳を傾け、ニーズが何であるか、考えや決意を表してもらい、的確に把握しなければならない。2つ目に、援助者が所属する機関や施設が提供できるサービス内容と機能を情報として詳細に明示し、利用者の要求と関連させて十分な理解と納得がいくようにわかり易く説明する。3つ目に、利用者の要求と施設・機関の提供できる機能とが適合するかを具体的に検討吟味し、利用者による選択と自己決定をさせることが大切である。以上の目的を達成していくために利用者の生活全体を時系列的に、いろいろな面からの視点をもたなくてはならない。
    そして、相手の言い分や訴えを積極的に傾聴し、ニーズを余すことなく表明できるような場と機会を用意する必要がある。
    また、利用者にとって最初に出会う専門家とはいえ、他人であるから、不安と緊張で十分な自己表明ができないことがしばしばある。その意味では、慎重な対応のうえにも緊張と不安が和らぐような雰囲気のなかで面接が行われる必要がある。
    ②アセスメント(事前評価)
    この過程は、インテークで利用者が施設や機関において援助を受けることを選択し、決定したことを受けて始まる。したがって、ここでは、専門的な援助を受けることを自己決定したという意味で、問題の本質を把握するために多方面からの情報収集を活発に展開する場である。ここで重要なことは、提起された利用者の問題に関連する諸要因をどのようにして把握するかにあるが、これをどのような視点から調査し、認識していくかという基本的な方法論の問題がある。そして、「個人」「環境」「両者の関係」という相互に分離不可能な課題を対象として、そこから利用者の生活全体を捉えようとする視点をもつことを試みている。アセスメントは、強さや健全な側面に重点をかけた事前評価となっているところに特徴がある。さらに次の段階に向けて必要な社会資源とそれに関連する情報を確認し配慮する必要がある。
    ③プランニング(目標設定・援助計画)
    この過程は、アセスメントにおいて収集された情報を基礎にして利用者に最もふさわしい援助の目標設定を利用者とともに考え立案していき、設定された目標に一貫性と整合性をもった内容で、状況の変化に対応できる援助計画出なくてはならない。
    特に注意すべき問題として、利用者の力量や問題解決のテンポ、さらには社

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    個別援助技術(ケースワーク)の原則と進め方について述べよ
     個別援助技術は成立以来、専門性を求め、利用者と援助者の知識と技法が駆使され展開される援助課程の中に見出そうとしてきた。
     その展開過程は、よってたつ立場によって異なり、診断主義においては①受理②調査③社会診断④社会治療と区分され、機能主義では①初期の局面②中期の局面③終結の局面と利用者・援助者関係に重点をおき、時間的経過での区分を行っている。
     近年では、生活モデルの視点から、個人の問題解決能力と環境を重視し、拡大された援助課程が展開されるようになってきている。
    以下、①インテーク、②アセスメント、③プランニング、④インターベンション、⑤モニタリング、⑥ターミネーションという展開過程各部について、その要点を述べる。
    インテーク(援助の開始・受理面接)
    インテークは、本来、受け入れるという意味であるが、援助の過程では、利用者が最初に援助機関と出会う場であり、問題の概要と性格、内容を的確に把握し、利用者にとって最もふさわしい援助をどこでどのような援助者のもとで、どの方法で利用できるかなどの適合性を判断する場でもある。そのため次の3...

    コメント1件

    yochiyochiaruki 購入
    参考になりました。ありがとぅございました。
    2008/07/12 22:13 (16年5ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。