「福祉科指導の効果的なあり方について述べよ。」
平成10年7月の理科教育及び産業教育審議会答申(「今後の専門高校における教育の在り方等について」)において、教科「福祉」を創設した趣旨を次のように示している。
生活水準の向上とともに、健康への関心の高まりや生活様式・意識が大きく変化し、国民の福祉のニーズもより高度化、より多様化し、著しく需要は増加している。同時に高齢者や障害者へのサービスを実施できる、専門的知識や技術を有する人材の育成と、その確保が社会から要請された。
現代の日本の高齢化は、少子化の進展と同調するように急速に進み、その対応が緊急の課題となっている。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(平成18年12月推計)平成18年(2006年)~平成67年(2055年)」では、平成17年には5人に1人が老年(65歳以上)であるが、平成35年には4人に1人、平成49年には3人に1人となることが、超高齢社会となることが見込まれている。したがって、これに伴う介護を必要とする高齢者も、増加することは確実視される。
平成9年6月の中央教育審議会第二次答申(21世紀を展望した...