憲法改正問題の変遷

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    憲法改正問題の変遷
    現行の日本国憲法は、1946(昭和21)年11月3日に公布され、47年5月3日に発効した。それから半世紀を超える歳月が流れたが、一度も改正されないまま今日に至っている。この点は、同じ第二次世界大戦の敗戦国ドイツが、社会情勢の変化に対応して、40回以上も憲法(ドイツ基本法)を改正してきたのと対照的である。実は、1889(明治22)年に公布された大日本帝国憲法も1946年10月の帝国議会で日本国憲法として全面改正されるまでの57年間、一度も改正されていない。日本では、戦前から憲法を「不磨の大典」として押しいただく傾向が強いのである。
     

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    憲法改正問題の変遷
    現行の日本国憲法は、1946(昭和21)年11月3日に公布され、47年5月3日に発効した。それから半世紀を超える歳月が流れたが、一度も改正されないまま今日に至っている。この点は、同じ第二次世界大戦の敗戦国ドイツが、社会情勢の変化に対応して、40回以上も憲法(ドイツ基本法)を改正してきたのと対照的である。実は、1889(明治22)年に公布された大日本帝国憲法も1946年10月の帝国議会で日本国憲法として全面改正されるまでの57年間、一度も改正されていない。日本では、戦前から憲法を「不磨の大典」として押しいただく傾向が強いのである。
     それでも、サンフランシスコ講和条約により日本が主権を回復した52年から60年安保騒動の前後まで、保守陣営を中心に「自主憲法」制定運動が高揚した時期があった。現行憲法は占領下の「押しつけ憲法」だから、日本の主権に基づいた憲法をつくるべきだという改憲論である。これに対して革新陣営は、現行憲法は「内容的に国民の支持を得ており、改憲は認められない」という護憲論を展開した。こと憲法に関するかぎり、保守陣営が改革派、革新陣営が現状維持派というねじれ構...

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