沖縄における図書館

閲覧数1,564
ダウンロード数5
履歴確認

    • ページ数 : 1ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    ■沖縄の図書館と文庫活動
     沖縄戦によって戦前の県立図書館の蔵書はすべて灰燼に帰し、戦後は米軍の占領・統治の下においてほとんどゼロから出発した。また、離島県である沖縄では、沖縄本島の中部や那覇以外の地域では本や資料・情報の条件に恵まれていない。それだけに公立図書館や、学校図書館・文庫の担う役割はたいへん重要なのである。
     戦後の図書館と文庫活動を振り返るとき、琉米文化会館の活動を見落とせない。米軍占領下におかれた沖縄においても、米軍の占領文化政策に一環として情報センターが設けられ、1950年代には琉米文化会館の前身である文化情報会館が設置された。琉米文化会館は、復帰後日本政府が買い取り、所在自治体に引き渡された。復帰前、公共図書館がほとんど成立しなかったのは、琉米文化会館をはじめとする米国の占領文化政策が強固に存在したからである。
     1980年代以降は人口規模の小さな町村においても公共図書館の開設が続いた。また、字公民館建設の際に、字立図書館を開設するところも多かった。
    沖縄では現在地域文庫は約60ヶ所が活動している。公共図書館設置の原動力となったのは、地域文庫活動であることが多い。文庫は母親たちの集まる場であり、人と生活情報を交流する場である。文庫から地域の文庫活動や地域づくりへと広がっていくことも多い。
    ■名護市大中ひまわり文庫の活動
     1992年9月、大中公民館中ホールで、母親数名と共に親子読書会を発足し、1996年、子ども文庫を設立した。文庫では、本の貸し出し、読み聞かせを中心に、紙芝居・折り紙・おもちゃ作りなどの製作活動、年間行事として文庫の誕生会・クリスマス会などを行っている。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    ■沖縄の図書館と文庫活動
    沖縄戦によって戦前の県立図書館の蔵書はすべて灰燼に帰し、戦後は米軍の占領・統治の下においてほとんどゼロから出発した。また、離島県である沖縄では、沖縄本島の中部や那覇以外の地域では本や資料・情報の条件に恵まれていない。それだけに公立図書館や、学校図書館・文庫の担う役割はたいへん重要なのである。
     戦後の図書館と文庫活動を振り返るとき、琉米文化会館の活動を見落とせない。米軍占領下におかれた沖縄においても、米軍の占領文化政策に一環として情報センターが設けられ、1950年代には琉米文化会館の前身である文化情報会館が設置された。琉米文化会館は、復帰後日本政府が買い取り、所在自治...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。