資料紹介

スーパービジョンとは､スーパーバイザーがスーパーバイジーに対して「スーパーバイジーの能力を最大限生かして、よりよい実践ができるように援助する過程」のことである。したがって、スーパーバイザーは熟練した援助者があたり､スーパーバイジーは比較的経験の浅いワーカーがスーパービジョンを受けるという構図が一般的である。
スーパービジョンの目的は､主に二つが上げられる。第一の目的は､援助者の養成である。社会福祉に従事する援助者の専門的知識・倫理・技術の向上を目指す。第二の目的は､機関の機能に添って､援助の質を高めることである。

資料の原本内容

スーパービジョンについて説明せよ
スーパービジョンとは､スーパーバイザーがスーパーバイジーに対して「スーパーバイジーの能力を最大限生かして、よりよい実践ができるように援助する過程」のことである。したがって、スーパーバイザーは熟練した援助者があたり､スーパーバイジーは比較的経験の浅いワーカーがスーパービジョンを受けるという構図が一般的である。
スーパービジョンの目的は､主に二つが上げられる。第一の目的は､援助者の養成である。社会福祉に従事する援助者の専門的知識・倫理・技術の向上を目指す。第二の目的は､機関の機能に添って､援助の質を高めることである。
[スーパービジョンの機能]
①教育的学習的機能･･･スーパービジョンは「教えること・学ぶこと」が基本にある。スーパーバイザーはスーパーバイジーの話に傾聴し､受容する。必要があれば､指摘し指導を加え支持することもある。学生には主にこの教育的機能が全面に出る。
②支持的・援助的機能･･･支持的機能は､援助的機能、心理的機能とも言われるものである。スーパーバイジーはスーパービジョンの過程で成長していくが､その過程をサポートし､導いていく。③管理的・調整的機能･･･管理的な機能には二つの面がある。第一は仕事の負担・効率や手順を守っているかなどの監督者としての目である。第二は専門的視点から役割を充分に遂行しているか､ニーズに対応できているかなどの内容に目が向けられる。本来、並行してひとつであるべきだがそうでない場合もあり､葛藤を生むこともある。
[スーパービジョンの種類]①個別スーパービジョン･･･一対一の関係で進められる。②グループスーパービジョン･･･相互作用を利用した質的な向上を目指す③ライブスーパービジョン･･･スーパーバイザーとスーパーバイジーがケースに一緒に取り組んでいく。④ピアスーパービジョン･･･事例検討などを行う比較的緩やかなスーパービジョン
[スーパービジョンの仕立]
①話し合い･･･ほとんどがこれにあたり記録を併用する。②記録を用いる･･･前もってスーパーバイジーが記録を用意する。面接の時間順序に添った記録がよく用いられる。③ロールプレイングの活用･･･間接的に必要な場面を想定し､練習できる。④録音テープ、ビデオテープ、Eメールを用いる･･･臨場感があり､繰り返しの学習が可能である。記録と併用する。最近はEメールでのサポートも用いられる。
[スーパービジョンの過程]
（グループスーパービジョン）
準備段階･･･スーパーバイザーとスーパーバイジーとの出会いから始まる。新しい職場の説明や､指針・仕事内容などの説明に始まる。個人に関する情報、グループの総体に関する情報、グループの正確・満足度に関する情報、援助者の役割に関する情報など。
開始段階･･･施設・機関側からみるスーパービジョンの目標を明らかにするスーパービジョンは､メンバーを交えて彼らのニーズの基づく目標を設定することから始まる。グループスーパービジョンでは､指導方法・会合時間・回数・開始日などを検討し､内容は秘密保持するなどの契約をすることになる。メンバーの性格・関係・グループ構造・契約。
作業段階･･･メンバー同士親しくなり､互いを内密に判断評価していく。信頼関係を築く上で､互いへ意見交換が進み､互助関係も生まれる。この段階におけるスーパーバイザーの技術としては､焦点を合わせた傾聴法、質問技術、無言の意味を理解するなどの面接技術、あるいは感情移入技術、感情を分かち合う技術､障害を指摘する技術、情報を分かち合う技術などである。
終結段階･･･終結段階では､スーパービジョンの目標を達成したことから、指導内容を終結するという段階を迎える。

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