異文化研究の発展_ファンタジーの主人公はは何故成長しなければならないのか

閲覧数3,478
ダウンロード数9
履歴確認

    • ページ数 : 6ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    異文化研究の発展
    日本文化と成長しないファンタジー
    はじめに
    ファンタジーの分類
    日本的御伽草子
    西洋的ファンタジー
    新御伽草子
    まとめ
    はじめに
    「むかしむかし、あるところに…」で始まれば、「めでたしめでたし」で終わる昔話がある。この法則があるのは、読者の側と、気持ちのいい物語であるための約束された暗黙のルールがあるからだろう。
    では、ファンタジーではどうだろうか。これまで多くの人を魅了してきたファンタジーにも、ある一定のルールがあり、その土台がしっかりしているからこそ、安心して享受できると考えられる。多くのルールはあるだろうが、今回はその中で、”成長”を取り上げる。
    ファンタジー作品の結末には、いわゆる「めでたしめでたし」のハッピーエンドと、万事解決ではないが、なるべくしてそうなったトゥルーエンド(あくまでバッドエンドではない)があるが、いずれも主人公の成長が伴っている。成長するのは心だけではない。経済的に成長(成功)することもたびたびある。単にファンタジーと言っても不思議なことが起こるだけではいけないのは何故か、いつからそうなってしまったのか、日本に伝わる御伽草子から、現在のファンタジー作品にかけて、欧米の影響をどのように受けてきたのかを交えながら論じていく。
    ファンタジーの分類
    日本と欧米のファンタジーにはどのような違いがあるのか。「現実世界から迷い込む(もしくは自分で乗り込む)型」、「異物が現実世界にやってくる型」、「異世界」、「その他」の4つに分類した。(次ページ参照)「異物が現実世界にやってくる型」と、「異世界」の区別がつきづらい可能性があるので補足しておく。現実世界、とはあくまで地球上の何処かである。よって、『シンデレラ』『ラプンツェル』『白雪姫』『長靴をはいた猫』などのグリム、ペロー作品は、当時の時代背景に即した作品であるので、現在から見ると創作世界であると思いがちであるが、現実世界が舞台であるということになる。
    これらをファンタジーの代表と考えると、ファンタジー作品のほとんどが欧米からの輸入、もしくは異世界が舞台の作品が多いことがわかる。また、日本には明治まで現在のようなファンタジーの形はなかったのだろうか。
    ファンタジー分類(2007春学期 異文化研究の発展で発表された題材から)
    現実世界から迷い込む
    (もしくは自分で乗り込む)型 異物が現実世界にやってくる型 異世界 その他 欧米(アラジンは含まず) アリス・イン・ナイトメア
    ガリヴァー旅行記
    ダレン・シャン
    月の骨
    ナルニア国物語
    バック・トゥ・ザ・フーチャー
    ハリー・ポッター
    ふしぎの国のアリス
    アラジン
    おちゃのじかんにきた とら
    ゴーストライダー
    シンデレラ・ラプンツェル・白雪姫
    長靴をはいた猫
    粘土
    星の王子さま
    メリーポピンズ
    ラチとライオン
    A・I
    くまのプーさん
    殺竜事件
    スカイ・クロラ
    ニーベルゲンの指輪
    人魚姫
    ねずみの騎士デスペロー物語
    魔女の宅急便
    猫の地球儀
    パイレーツ・オブ・カリビアン
    ハウルの動く城
    ハクシャクノテンシ
    ヘンゼルとグレーテル
    モモ
    ロード・オブ・ザ・リング
    日本(明治期前) 天の岩屋戸 日本(明治以降) 手袋を買いに
    天国の本屋
    卒塔婆小町
    花子さんの治療室
    ふしぎ遊戯
    ペルソナ3
    わかったさんのクッキー 学校の怪談
    時をかける少女
    デジモンアドベンチャー
    都市伝説
    美女缶
    夜の神話
    さくらのさくひ 世界の終わりという名の雑貨店
    tableau vivant 活人画
    欧米 子供が主役 6作
    大人が主役 2作
    動物が主役 該当なし

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    異文化研究の発展
    日本文化と成長しないファンタジー
    はじめに
    ファンタジーの分類
    日本的御伽草子
    西洋的ファンタジー
    新御伽草子
    まとめ
    はじめに
    「むかしむかし、あるところに…」で始まれば、「めでたしめでたし」で終わる昔話がある。この法則があるのは、読者の側と、気持ちのいい物語であるための約束された暗黙のルールがあるからだろう。
    では、ファンタジーではどうだろうか。これまで多くの人を魅了してきたファンタジーにも、ある一定のルールがあり、その土台がしっかりしているからこそ、安心して享受できると考えられる。多くのルールはあるだろうが、今回はその中で、”成長”を取り上げる。
    ファンタジー作品の結末には、いわゆる「めでたしめでたし」のハッピーエンドと、万事解決ではないが、なるべくしてそうなったトゥルーエンド(あくまでバッドエンドではない)があるが、いずれも主人公の成長が伴っている。成長するのは心だけではない。経済的に成長(成功)することもたびたびある。単にファンタジーと言っても不思議なことが起こるだけではいけないのは何故か、いつからそうなってしまったのか、日本に伝わる御伽草子から、現在のファ...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。