序論
現在、医療・福祉等の現場では、人員不足が問題になっている。看護師は一般企業と違い女性の多い職場である。このことを性別役割分業の観点から見ると、女性は、結婚を機に仕事を辞める確立が高く、家事や育児に専念させられる傾向があるのが問題である。デンマークやスウェーデンのように女性の就業率が高い国ではそこまで問題になることはないだろう。女性の多い職場で多くの女性が辞めていくということは、労働力の低下につながる。現在の日本では、男女とも学校を出たら就職する、ということは当たり前のようになっている。結婚しても働き続ける共働き世帯が片働き世帯を抜き、男性雇用者と無業の妻という片働き世帯は減少傾向にある...