【課題】
「人工社会」「分散人工知能」「ゲーム理論」「創発システム」の研究分野について調査し、それらと「マルチエージェントシステム」との関連について考察せよ。
【1】 各分野についての調査
(0) 「マルチエージェントシステム」
構成要素のうち、特に主体性をもち自律的に行動するものをエージェントと呼ぶ。分析対象となるエージェントの構成単位はさまざまで、小さいものでは神経細胞の集合体やモジュール、大きくなると、一人の人間や人間の集団組織などが単位となる。エージェントをどの単位で捉えるかによって研究分野が区分され、その分野に固有の分析方法をもって、研究されている。
自らの価値基準に従って自分の行為を自由に選択できるような自立的なエージェントが、多数共存する環境がマルチエージェントである。マルチエージェントにはエージェント同士の相互依存関係があり、エージェントがどう動くかはそれぞれのエージェント次第であり、エージェント同士がどのように関わり合うか?も すべてエージェント同士の取り決めで決まる。この点が神のような立場にある「システム」が、構成要素一つ一つを絶対的に支配していたシステムダイナミクスとの相違点である。
エージェント同士の相互作用により、やがてシステム全体の流れのようなものが創発され(ボトムアップ)、その流れが今度は逆にエージェントにフィードバックされて、また個々のエージェントの振る舞いを決定していく、という循環がマルチエージェントシステムの特徴である。
? 「人工社会」
人工社会とはボトムアップ的手法をもちいてそれぞれの個体(エージェント)が単純かつローカルなルールにしたがい行動することによって社会秩序の創発をうながし実社会との比較を通してさまざまな社会現象を研究する分野である.
マルチエージェントシステムレポート2
【課題】
「人工社会」「分散人工知能」「ゲーム理論」「創発システム」
の研究分野について調査し、それらと「マルチエージェントシステム」との関連につ
いて考察せよ。
【1】 各分野についての調査
(0) 「マルチエージェントシステム」
構成要素のうち、特に主体性をもち自律的に行動するものをエージェントと呼ぶ。分析対象となるエージェントの構成単位はさまざまで、小さいものでは神経細胞の集合体やモジュール、大きくなると、一人の人間や人間の集団組織などが単位となる。エージェントをどの単位で捉えるかによって研究分野が区分され、その分野に固有の分析方法をもって、研究されている。
自らの価値基準に従って自分の行為を自由に選択できるような自立的なエージェントが、多数共存する環境がマルチエージェントである。マルチエージェントにはエージェント同士の相互依存関係があり、エージェントがどう動くかはそれぞれのエージェント次第であり、エージェント同士がどのように関わり合うか?も すべてエージェント同士の取り決めで決まる。この点が神のような立場にある「システム」が、構成要素一つ一つを絶対的に支配していたシステムダイナミクスとの相違点である。
エージェント同士の相互作用により、やがてシステム全体の流れのようなものが創発され(ボトムアップ)、その流れが今度は逆にエージェントにフィードバックされて、また個々のエージェントの振る舞いを決定していく、という循環がマルチエージェントシステムの特徴である。
① 「人工社会」
人工社会とはボトムアップ的手法をもちいてそれぞれの個体(エージェント)が単純かつローカルなルールにしたがい行動することによって社会秩序の創発をうながし実社会との比較を通してさまざまな社会現象を研究する分野である.
② 「分散人工知能」
分散システムを集中管理し、複数の計算主体が分散して人工知能を形成するもの。
③ 「ゲーム理論」
ゲーム理論で扱うモデルは以下の特徴を持つものである。
複数の行為主体が存在する
各行為主体は、特定の状況下で各自の目的を達成するべく行動を選択する
行動が状況や相手に影響を与える
各行為主体の目的、選択できる行動の種類、状況などは数学的に記述される。
そして、現実の問題や状況を抽象的なモデルとして表現することで、ある特定の行為主体の最適戦略を探ったり、ゲームの帰結を予想したりする。
④ 「創発システム」
創発にはシステム論的な「創発」と人工生命における「創発」の2種類の定義がある。局所的な相互作用を持つ、もしくは自律的な要素が多数集まることによって、その総和とは質的に異なる高度で複雑な秩序やシステムが生じる現象のことを(システム論的に)「創発する」といい、 多数の要素がそれぞれ局所的に相互作用を繰り返すことによって全体的な性質が生じ、その全体的な性質がそれぞれの要素へと影響を及ぼすようなしくみのことを(人工生命的に)「創発する」という。 「創発システム」の意味は前者を指すことが多いだろうと思われる。
【2】 マルチエージェントシステム(MAS)との関連(異同)の考察
④⑤については異同を比較し、③⑥については関連について述べる。
MASとの 共通点 相違点 ④ 「分散人工知能」 複数の計算主体が分散して人工知能を形成する点は共通である。 分散人工知能は各主体を中央で集中管理するのに対し、 MASは自律的に動作するエージェントがゆるい繋がりでまとめあげられるとの違いがある。 ⑤ 「ゲーム理論」 対象とするものが創発的なものである点は共通である。 ゲーム理論は最終的にエージェントがどのような振る舞いをするのかに重点を置くのに対し、創発システムは全体としてどのような振る舞いをするのかに重点を置いているという点で異なる。
③ 「人工社会」とMASの関連
MASのエージェントの単位を人としたものが人工社会である。すなわち、人工社会はMASのひとつの例である。
⑥ 「創発システム」とMASの関連
創発システムとMASはほぼ同義であると思われる(調べたところ、違いが見つかりましせんでした)
【3】 参考文献(URL)
http://ja.wikipedia.org/wiki/ゲーム理論
http://game.b.kobe-u.ac.jp/suehiro/4gametheory.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/人工生命
http://ja.wikipedia.org/wiki/ライフゲーム
http://ja.wikipedia.org/wiki/セル・オートマトン
http://e-words.jp/w/E4BABAE5B7A5E7949FE591BD.html
http://homepage3.nifty.com/~shibuya-kazuhiko/delve/AS_index.htm
http://www2.kke.co.jp/mas/aboutfukuzatsu2.htm
http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/emergence.html
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C1%CF%C8%AF
http://www2.kke.co.jp/mas/aboutfukuzatsu1.htm
http://easy.mri.co.jp/20001205.html
http://www2.create.human.nagoya-u.ac.jp/~ari/stuff/10years.html
http://www2.kke.co.jp/mas/output/miyagi20040401paper.pdf
http://homepage3.nifty.com/~shibuya-kazuhiko/delve/as/AS_def.htm
http://www.dokkyo.ac.jp/joho/center/bulletin/21/04.pdf