資料:2件
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消化管運動
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生理学実験
消化管運動
1、目的・緒言
消化管の筋層は二層であり、外縦走筋層と内輪走筋層にわかれる。内輪走筋層が収縮すると、消化管の断面積が小さくなり食塊は圧搾される。またいくつかの部位で内輪走筋層が収縮すると、いくつかの節ができる。これを分節運動といい、食塊が消化液によく浸るようにし、また粘膜により多く触れるようにする。外縦走筋層はその名の通りに縦方向に走っていて、内輪走筋層により生じた収縮輪を収縮や弛緩をすることで移動させる。これを蠕動運動という。蠕動運動により食物はより後部へと押し進められる。
消化管平滑筋は自発的に収縮運動を起こす。静止電位は通常-70~-60mVであるが、20~30mV程度自発的に脱分極を起こす。この自発的脱分極は十二指腸でもっとも多く発生して、脱分極は肛門側へと伝播される。このような部分的な脱分極は緩徐波と呼ばれ、内在性神経系と共に作用して平滑筋の収縮を引き起こす。緩徐波は毎回強さが同じわけではなく、活動電位を伴う場合があれば伴わない場合もある。活動電位が伴う場合には平滑筋は収縮するが、伴わない場合には収縮は起こらない。
消化管平滑筋の収縮運動は神経性及び液性調節を受けている。神経性調節においては、内在性神経系として粘膜下に粘膜下神経叢、内輪走筋層と外縦走筋層との間に筋層間神経叢があり、神経節を形成している。内在性神経系は受容器、感覚ニューロン、介在ニューロン、運動ニューロンをもち、受容器においては機械的受容器と化学的受容器を用いて腸管内の大きさや化学的状態の変化を受容する。
また外来性神経系として自律神経系の調節もうける。副交感神経は消化に対して促進的に働き、交感神経は逆に抑制的に働く。
液性調節としては、消化管は内在性の内分泌系を持つ。消化管内分泌細胞GIが腸管上皮に散財し、ホルモンやホルモン様物質を放出する。例えばそれはガストリンやコレシストキニンやセクレチンなどである。コレシストキニン、及びセクレチンについては膵臓分泌の実験でその作用について観察した。
今回の実験ではラット小腸を材料とし、消化管運動の制御についての理解を深める。実験は2日間に渡って行われ、1日目はAChやカフェイン等の薬物を投与して平滑筋の収縮及び弛緩の様子を観察した。2日目は、Ca2+に着目し、Ca2+の存在の有無での平滑筋の様子を観察した。
2、材料・試薬
―1日目― ラット小腸
アセチルコリン、高濃度KCl溶液、
カフェイン、ノルアドレナリン
実験溶液(145mM Nacl、5mM KCl、10mM HEPES、1mM CaCl2、1mM MgCl2、10mM D-glucose、pH7.4)
―2日目―
ラット小腸
アセチルコリン、高濃度KCl溶液、ニフェジピン
実験溶液(145mM Nacl、5mM KCl、10mM HEPES、0または1mM CaCl2、1mM MgCl2、10mM D-glucose、pH7.4)
3、方法
―1日目―
静止時の約1.2~1.3倍程度に伸張させた標本をマグヌス管内に懸垂し、10分程度自発性収縮の変化を観察した。
アセチルコリン(0.5μM)(2回)
高濃度カリウム(60mM)
カフェイン(1mM)
ノルアドレナリン(2μM)
アセチルコリン(0.5μM)
この順に以上の薬物を適用した。
以下に実験上の注意点をあ
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