資料:2件
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血糖調節
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生理学実験
血糖調節
1、目的・緒言
体内において糖は重要なエネルギー源であり、血液を介して全身に行き渡る。この血糖値は体内のエネルギー状態の指標になっており、血糖が減少すれば体内でエネルギーが不足しているということであるし、血糖が上昇すればエネルギーが過剰に存在するということである。血糖は哺乳動物では血液成分の約0.1%を占める。血糖を調節する因子はいくつかある。血糖値を上昇させる因子としてはアドレナリン、グルカゴン、糖質コルチコイドなどがあり、血糖値を下げる因子としてはインスリンがある。
本実験ではアドレナリンとインスリンを扱う。アドレナリンは副腎髄質から分泌されるホルモンで、標的細胞のβアドレナリン受容体に受容されると、G蛋白を介したカスケードで細胞内のcAMPを上昇させる。そして、肝臓や骨格筋ではグリコーゲン分解、脂肪細胞からは遊離脂肪酸の放出を促進する。また糖新生系も促進する。更にグルカゴン分泌の促進、インスリン分泌の抑制も促し、より一層の血糖値の上昇を図る。
一方インスリンは膵臓ランゲルハンス島B細胞から分泌されるホルモンで、解糖系の促進、GLUT4を介した細胞のグルコース取り込みの増加、グリコーゲン及び脂肪酸の合成促進、蛋白合成促進、特定の酵素新生促進などの作用をもつ。
今回の実験では麻酔したラットにアドレナリン及びインスリンを腹腔内注射し、血糖値の調節の様子を観察し、血糖調節作用についてどのような動態が示されるかを学ぶ。
2、材料・器具
ラット
ネンブタール、発色試薬、アドレナリン、
インスリン、生理食塩水、蒸留水
気管カニューレ、注射器、
ヘマトクリット毛細管、遠心分離機、
試験管
3、方法
(1) ネンブタールで麻酔し、喉頭部の毛を
刈り背位で固定したラットに気管カ
ニューレを装着した。
(2) 手術後30分ほど待ってから、尻尾の
先端に傷をつけて採血を開始した。
(3) 採血は15分ごとに行い、75分間行っ
た。また、採血開始15分後に採血と
ともにアドレナリン(0.5mg/kg)を注
射した。
(4) 得られた血液は順次遠心分離を行い、
氷上で保存した。
(5) 全てのサンプリングが終わったあとに、
血漿成分のみを容器に吹き出し、5μℓ
ずつ血糖値測定用に発色試薬の入っ
ていた試験管に加えた。
(6) 得られた標本を37℃で5分間インキュベーションしたあとに505nmで吸光度を測定し、グルコース濃度を求めた。
4、結果
時間 血糖値(mg/dL) 0 124.1 15 ※50.6 30 254.7 45 323.3 60 278.4 75 376.3
結果は図のようになった。グラフはまがりくねったものになっている。なお表中の※であるが、実験ミスにより十分量の標本を得ることができず正しい血糖値を測定することができなかった。この値は、とることのできた血清から算出した血糖値である。
アドレナリンは実験開始後15分の測定をした直後に投与した。また、ラットの体重が310gであったため、155μg投与した。
アドレナリン投与の影響はすぐに現れ、血糖値は大きく上昇している。実験開始から45分の地点を境にグラフを下降をはじめ、60分の地点から再び上昇を始めた。
血糖値は
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インスリン
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