私の住む滋賀県には、琵琶湖という日本一大きな湖がある。琵琶湖からは瀬田川と疎水からしか水が出て行かず、閉鎖性水域である。その琵琶湖の水環境はそこに住む私達が預かっている。従って、今回は衣服にとってやさしい洗濯ではなく、水環境にとってやさしい洗濯を中心に考えてみたい。
滋賀県には「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例」(昭和54年10月制定、同55年7月1日施行)というものがある。通称「富栄養化防止条例」と呼ばれるものだ。この条例は、琵琶湖の富栄養化を防止するため、湖に流入する窒素、りんを減らすための総合的な対策を定めている。富栄養化とは湖沼等の植物栄養塩類の濃度が高まることを言う。本来バランスの取れた状態ならば、河川から流入した窒素やりんは、沿岸帯に生育するヨシや沈水植物が栄養として吸収したり、植物性プランクトンが摂取して繁殖し、それは動物性プランクトンに食べられ、さらに魚類に食べられるという食物連鎖が起こる。しかし、多量の窒素やりんはヨシや沈水植物の吸収量を越え、湖水中の濃度を高め、植物プランクトン等が異常繁殖し、湖水中の酸素を欠乏させ、汚濁が進み水質が悪化するという事態を引き起こした。淡水赤潮やアオコの発生がその例で、それらを背景にこの条例は制定された。
この条例の中で、「第3章 りんを含む家庭用合成洗剤の使用の禁止等」という箇所がある。この箇所で県は「何人も、県内(琵琶湖に流入しない河川の流域その他の地域で規則で定める区域を除く。
私の住む滋賀県には、琵琶湖という日本一大きな湖がある。琵琶湖からは瀬田川と疎水からしか水が出て行かず、閉鎖性水域である。その琵琶湖の水環境はそこに住む私達が預かっている。従って、今回は衣服にとってやさしい洗濯ではなく、水環境にとってやさしい洗濯を中心に考えてみたい。
滋賀県には「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例」(昭和54年10月制定、同55年7月1日施行)というものがある。通称「富栄養化防止条例」と呼ばれるものだ。この条例は、琵琶湖の富栄養化を防止するため、湖に流入する窒素、りんを減らすための総合的な対策を定めている。富栄養化とは湖沼等の植物栄養塩類の濃度が高まることを言う。本来バランスの取れた状態ならば、河川から流入した窒素やりんは、沿岸帯に生育するヨシや沈水植物が栄養として吸収したり、植物性プランクトンが摂取して繁殖し、それは動物性プランクトンに食べられ、さらに魚類に食べられるという食物連鎖が起こる。しかし、多量の窒素やりんはヨシや沈水植物の吸収量を越え、湖水中の濃度を高め、植物プランクトン等が異常繁殖し、湖水中の酸素を欠乏させ、汚濁が進み水質が悪化するという事態を引き...