<ソクラテスの教育思想>
ソクラテス(470~399B.C)は、古代ギリシャ古典時代を代表する哲学者で、釈迦、孔子、キリストに並ぶ「世界4聖」の一人である。
四聖にはそれぞれ弟子がおり、ソクラテスも『プラトン』という弟子がいた。ソクラテスの生涯や思想は、彼の著作『ソクラテスの弁明』『クリトン』『パイドン』に記されている。
ソクラテスは、若者に「真の知」を明らかにさせるため、「対話(問答法)」を試みた。「対話(問答法)」とは、「節制とは何か?」「友情とは何か?」など相手の持つ考え方に疑問を投げかけ、若者に意見を求める方法である。
ソクラテスは一切結論や解答などを示さず、若者の意見の矛盾を細かく指摘した。これには、自分自身が無知であるということを自覚させるとともに、主体的自己による真の知を獲得する目的がある。そのため、教師が結論や解答を示しては意味がなく、若者自身が問題を追及し、長い時間をかけて問題に苦しみ、真理の発見または到達させることが大切なのである。これを出産の苦しみにかけて「産婆術」と呼ぶが、後の教育界に強い影響を与えた教育法である。
<ルソーの教育思想について>
ルソー(1712...