認知的葛藤におけるストループ干渉と逆ストループ干渉の測定

閲覧数15,317
ダウンロード数51
履歴確認

    • ページ数 : 10ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    私たちが行動しようとするときは常に選択をしているが、そこには葛藤(conflict)が生じている。葛藤とは、2つあるいはそれ以上の相反する欲求が衝突し身動きのとれなくなった状態のことであり、レビン(1935)は3つの基本形に分類した。それぞれ、同時に手に入れたい2つの目標の間に起こる接近‐接近葛藤(approach-approach)、2つとも避けたいと思う目標の1つを選ばねばならない状態で起こる回避‐回避葛藤(avoidance-avoidance)、1つの目標が同時に手に入れたいと、避けたいという相反する性質を持った場合に起こる接近‐回避葛藤(approach-avoidance)である。しかし、この分類は葛藤状況をきわめて単純化したものであって、日常生活の中での葛藤はさらに複雑である。上の3つよりも複雑な組み合わせとして二重接近‐回避葛藤(double approach-avoidance conflict)があげられる。これは、相反する性質を同時に含む2つの目標の間で起こるものである(山本,1985)。
    認知においても葛藤は起こる。日常生活の中で、私たちは多くの情報を統合して認知している。例えば、踏切では警報機が鳴るだけでなく、遮断機も下りる。ここでは、視覚と聴覚の両方から危険が知らされているのである。このように、全ての情報の内容が一致したものだと認知が円滑に進む。しかし、1つでも矛盾した情報があると、そこに葛藤が生じ混乱が起こる(石王, 1998)。これが認知的葛藤(cognitive conflict)である。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    心理学実験Ⅰ
    認知的葛藤におけるストループ干渉と逆ストループ干渉の測定
    第1章 序 論
    私たちが行動しようとするときは常に選択をしているが、そこには葛藤(conflict)が生じている。葛藤とは、2つあるいはそれ以上の相反する欲求が衝突し身動きのとれなくなった状態のことであり、レビン(1957)は3つの基本形に分類した。それぞれ、同時に手に入れたい2つの目標の間に起こる接近‐接近葛藤(approach-approach)、2つとも避けたいと思う目標の1つを選ばねばならない状態で起こる回避‐回避葛藤(avoidance-avoidance)、1つの目標が同時に手に入れたいと、避けたいという相反する性質を持った場合に起こる接近‐回避葛藤(approach-avoidance)である。しかし、この分類は葛藤状況をきわめて単純化したものであって、日常生活の中での葛藤はさらに複雑である。上の3つよりも複雑な組み合わせとして二重接近‐回避葛藤(double approach-avoidance conflict)があげられる。これは、相反する性質を同時に含む2つの目標の間で起こるものである(山本,...

    コメント9件

    arisant19pky 購入
    ストループ干渉と逆ストループ干渉を測定し、比較する研究でした。認知的葛藤についての先行研究がよくまとまっていました。
    2006/10/31 21:01 (18年前)

    toki12345 購入
    参考になりました。
    2006/11/18 18:45 (18年前)

    yukihana 購入
    先行研究がよくまとまっていて、参考になりました。
    2006/11/29 1:48 (18年前)

    ryah 購入
    参考になりました。
    2006/12/18 20:02 (17年11ヶ月前)

    kittytan5588 購入
    参考になりました。
    2007/01/05 16:19 (17年10ヶ月前)

    mirin922 購入
    先行研究が豊富でした
    2007/01/09 19:23 (17年10ヶ月前)

    seguchi 購入
    参考になりました。
    2007/02/13 22:50 (17年9ヶ月前)

    koizumiito 購入
    参考になりました
    2007/05/13 15:12 (17年6ヶ月前)

    mone 購入
    先行研究が大変参考になりました。
    2007/06/15 22:33 (17年5ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。