福祉専門職に必要な倫理と能力についてまとめ、自分なりの見解を述べよ。
<1> 福祉専門職に必要な倫理について
福祉援助活動は、援助を必要とする状態にある人の問題解決や自己実現の支援を目指して行われる。福祉専門職には、援助を必要とする人たち(クライエント)の生存権を保障する。そして、個性を尊重し、発達の可能性を最大限に保障するなど高い「倫理性」が求められる。
福祉専門職者が援助活動を行う際の活動や判断の指針は、専門職者たちが自主的に策定した「倫理綱領」のなかに具体的に示されている。この中には、福祉専門職の成立要件や福祉援助活動における倫理的な規定、福祉援助活動が実現しようとする価値などについても示されている。日本における代表的な「倫理綱領」には、1995(昭和61)年に日本ソーシャルワーカー協会が宣言し、1995(平成7
)年に社団法人日本社会福祉士会の倫理綱領として採択された「日本ソーシャルワーカー協会倫理綱領」や1995(平成7)年に社団法人日本介護福祉士会の宣言した「日本介護福祉士会倫理綱領」などがある。
「日本ソーシャルワーカー協会倫理綱領」は、前文において、「平和を擁護し、人権と社会正義の原理に則り、サービス利用者本位の質の高い福祉サービスの開発と提供に努めることによって、社会福祉の推進とサービス利用者の自己実現をめざす専門職」であると宣言したうえで、その原則を次のように揚げている。
① 人間としての平等と尊厳
すべての人間は、出自、人種、性別、年
齢、身体的精神的状況、宗教的文化的背景、
社会的地位、経済状況等の違いにかかわら
ず、すべてかけがえのない存在として尊重
されなければならない。
② 自己実現の権利と社会の責任
すべての人間は、他人の権利を侵害しな
い限度において自己実現の権利を有する。
社会は、その形態のいかんにかかわらず、その構成員の最大限の幸福と便益を提供し
なければならない。
③ ワーカーの職責
ソーシャルワーカーは、日本国憲法の精神の精神にのっとり、個人の自己実現、家族、集団、地域社会の発展をめざすものである。また、社会福祉を阻害する社会的条件や困難を解決するため、その知識や技術を駆使する責務がある。
また、福祉専門職者が援助を行う際のクライエントとの関係で留意すべき事項として、次の4項目を揚げている。
① クライエントの利益の優先
② クライエントの個別性の尊重
③ クライエントの受容
④ クライエントの秘密の保持
さらに同綱領は、ソーシャルワーカーは、
機関や行政・社会との関係において、常に自
己の専門的知識や技術の水準を維持向上させ、
より効果の高い効率的なサービスが提供でき
るよう努めなければならないとし、クライエ
ントと社会に対して常に貢献していかなけれ
ばならないとしている。
次に倫理について、私なりの見解を述べたいと思う。私は、最初倫理にについて、良く
分からなかった。しかし、要約していくうちに、私自身、この立場にて「クライエントに接していけるか」すごく迷う反面。私なりの倫理の構築を感じた。また、奥の深さに、福祉の怖さが思い知らされた。
<2> 専門職者に必要な能力
福祉専門職者がこのような高い「倫理性」を実際の援助に発揮するためには、個人的な経験などに左右されない科学的に裏づけされた能力として、「専門的知識」や「専門的技術」の修得が必要である。つまり、幅広い能力を必要とするわけである。
「専門的知識」には、社会福祉の知識などに加えて、医学的な知識を含
福祉専門職に必要な倫理と能力についてまとめ、自分なりの見解を述べよ。
<1> 福祉専門職に必要な倫理について
福祉援助活動は、援助を必要とする状態にある人の問題解決や自己実現の支援を目指して行われる。福祉専門職には、援助を必要とする人たち(クライエント)の生存権を保障する。そして、個性を尊重し、発達の可能性を最大限に保障するなど高い「倫理性」が求められる。
福祉専門職者が援助活動を行う際の活動や判断の指針は、専門職者たちが自主的に策定した「倫理綱領」のなかに具体的に示されている。この中には、福祉専門職の成立要件や福祉援助活動における倫理的な規定、福祉援助活動が実現しようとする価値などについても示されている。日本における代表的な「倫理綱領」には、1995(昭和61)年に日本ソーシャルワーカー協会が宣言し、1995(平成7
)年に社団法人日本社会福祉士会の倫理綱領として採択された「日本ソーシャルワーカー協会倫理綱領」や1995(平成7)年に社団法人日本介護福祉士会の宣言した「日本介護福祉士会倫理綱領」などがある。
「日本ソーシャルワーカー協会倫理綱領」は、前文において、「平和を擁護し...