平成17年度民法第2問

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    旧司法試験民法の答案です。第1次作成版。参考までに。

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    平成17年度第2問
     設問1について
    Cは、Eに対し、本件庭石の引渡しを請求することはできるか。
    本件庭石は、CとEに二重譲渡されている。そのため、Eが178条の「第三者」にあたるのであれば、Eが本件庭石の引渡しを受けた以上、CはEに対し、その所有権を対抗できない。そこで、Eは、「第三者」にあたるか。
     まず、Eは、専らCに嫌がらせをする意図で買い受けたDから、本件庭石を買い受けている。そこで、Dは、「第三者」とはいえず、本件庭石の所有権を取得できないため、Eも「第三者」にあたらないのではないか。178条の「第三者」の意義が問題となる。
    この点について、「第三者」とは、当事者およびその包括承継人以外の者で、引渡しのないことを主張する正当な利益を有する者をいい、善意・悪意を問わない。なぜなら、178条の趣旨は、対抗要件の具備を促進することによって取引の安全を図り、自由競争原理の範囲内で取引する者を保護することにあるから、単純悪意者であっても保護されると考えられるからである。そのため、自由競争原理の範囲を逸脱して、引渡しのないことを主張することが信義則(1条2項)に反するといえる者、すなわ...

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