ストループ効果とは、視覚に対して言葉と色というような2つの情報が同時に入ってくる状態で言葉の意味とは異なる色の付いた色名単語の色を命名する際に、単なる色パッチを命名するよりも反応が遅くなる現象のことである。逆に、色の付いた言葉の意味を答える際に、実際の文字色が干渉することを「逆ストループ効果」という。
本実験ではストループテストを用いて、ストループ効果と逆ストループ効果の量的測量を試みる。
『ストループ効果と逆ストループ効果』
2009年10月29日
ストループ効果とは、視覚に対して言葉と色というような2つの情報が同時に入ってくる状態で言葉の意味とは異なる色の付いた色名単語の色を命名する際に、単なる色パッチを命名するよりも反応が遅くなる現象のことである。逆に、色の付いた言葉の意味を答える際に、実際の文字色が干渉することを「逆ストループ効果」という。
本実験ではストループテストを用いて、ストループ効果と逆ストループ効果の量的測量を試みる。ストループ刺激である色命名課題の方が、統制条件である色パッチ課題より色情報が負荷されるために反応時間が長くなると予測される。同様に統制条件である黒文字課題より、ストループ刺激である文字読み課題の方が反応時間は長いと予測される。
今回の実験の結果では、ストループ効果は認められる傾向があった。逆ストループ効果は反応時間の差に有意差が認められた。逆ストループ効果は小さく、認められない場合もあるという先行研究とは異なる結果である。これには、視力の低下により細かい文字が判別しづらいことと、情報化社会が人々の感覚に影響を与え、文字の意味より色や見た...