ニカイア信条について
「我らは、唯一の全能の父なる神、 すべて見えるものと見えざるものの創造者を信ずる。
また我らは、主イエス・キリスト、神の御子、御父よりただ独り 生まれたるもの、神より出でたる神、光より出でたる光、真の神より 出でたる真の神、造られず、聖父と同質なる御方を信ずる。その主によって、 万物、すなわち天にあるもの地にあるものは成り、また主は、我ら人間のため 我らの救いのために降り、肉をとり、人となり、苦しみ、三日目に復活し、 天に昇り、生きている者と死んでいる者とを審くために来たり給うのである。
我らは聖霊を信ずる。 主の在し給わなかった時があると言い、生まれ給う前には主は在し給わなかったと 言っている者たち、または、異なった存在、または本質から出でたもの(被造物)と 言い、変質し異質となり得る御方であると語る者を、公同かつ使徒的なる教会は 呪うものである。」ニカイア信条
ローマ帝国東側地域のギリシア語圏におけるキリスト教の信条の発展の跡を我われが辿ることのできる証拠はほとんどない。局地的な信条の定式化の例は、カイザリアのエウセビオスやエルサレムのシリル、サラ...