統合失調症(精神分裂病)の特徴をまとめると以下のようになる。世界的に代表的な精神病であり、主として青年期から成人前期に発病し、発症危険率が0.8%前後と精神障害のなかでも頻度の高い疾患である。日本では精神病院に入院している患者の約60%は統合失調症である。発病に男女差はないが、男性の方が早く(約5年)発病する傾向がある。代表的症状は幻覚・妄想、自我障害を中心とする陽性症状(急性期に多く、回復期〜慢性期に残存することもある)と感情平板化(感情鈍麻)、意欲減退、自閉などを中心とする陰性症状(回復期〜慢性期に多い)からなる。
統合失調症(精神分裂病)の特徴をまとめると以下のようになる。世界的に代表的な精神病であり、主として青年期から成人前期に発病し、発症危険率が0.8%前後と精神障害のなかでも頻度の高い疾患である。日本では精神病院に入院している患者の約60%は統合失調症である。発病に男女差はないが、男性の方が早く(約5年)発病する傾向がある。代表的症状は幻覚・妄想、自我障害を中心とする陽性症状(急性期に多く、回復期~慢性期に残存することもある)と感情平板化(感情鈍麻)、意欲減退、自閉などを中心とする陰性症状(回復期~慢性期に多い)からなる。発病初期には統合失調症に特有な症状というよりは身体の疲労感、睡眠障害、頭痛、集中困難、記憶力低下などうつ状態、神経衰弱状態、不定愁訴などに相当する症状を示すことが多い。病因もまだ解明されておらず、病態も多様であると考えられている。経過も多様であり、急性、慢性に加えて進行性に経過するもの、波状に経過するもの、欠陥状態を呈するものなどさまざまであり、一部は人格荒廃に至る。多くは比較的若年で発症すること、慢性の経過をとりやすいこと、したがって社会生活を行ううえで障害があること...