ニート(NEET)とは、「Not in Employment,Education or Training」の略称で、通学も就職もしない若者を指し、英国で生まれた造語で、フリーターとの最大の違いは、求職の意思すら持ち合わせていない点にある。ニートの存在が公的に意識されるようになったのは、平成16年度の労働白書からで、厚生労働省はこの中で、15〜34歳までを対象とする「若年層無業者」が52万人にのぼると指摘している。経済的な視点でニートを考察すると、将来の日本自体の経済競争力を落ち込ませ、「すべての国民に負担が重くのしかかって」くるものの代表例の生活保護と年金が、いま以上に負担が重くのしかかるだろう。経済成長しないこと自体が様々な歪みを生じるわけだが、最も顕著に現れるのが上の2つであると思われる。また、国内だけでなく、国際的競争力をも損なう由々しき問題としても捉えられている。