「性差別と性の役割について述べよ。」
性別は、一般的に男性と女性に分けられ、生まれたときの身体的特徴で区別される。また、生物学的性別としてセックスと呼び、通常では変えられない性別である。
性差別とは、セックスにもとづいて、人間を不平等に扱うことである。
1789年フランスで起こった市民革命により、すべての人が社会的身分から解放され、社会は自由で平等な個人から成り立つとされた。しかし、実際は男性と女性は平等ではなく、女性は男性よりも劣った者として扱われていた。例えば、女性は生まれたときから男性に従う存在として考えられていることや、男性のみに参政権を与えられていたことなどである。このため、性差別は、「女性差別」の意味として使われるようになった。
そこで、すべての人間が平等であるなら、女性も平等に扱わなければならないという、フェミニズム運動が起こった。第一波フェミニズム運動は、1920年アメリカにおいて法律上の平等などを求め、「婦人参政権」を確立した。しかし、法律上の平等だけでは実質的な男女平等は実現せず、社会に根強く残る性別による家庭・育児責任などの相違が、男女の社会参加の相違を生み、結果...