本課題を考える上で身体運動が体にもたらすプラス効果、身体運動をしないことによりもたらせられるマイナス効果(不利益)について教科書と自らの経験を基に論述し、その有効性について考えていく。
我々は運動能力の良し悪しについて「運動神経がある 」「運動神経がない」などと表現する。運動の上手、下手は幼少時からの運動経験が神経回路に影響していると考えられている。上手な人は幼少期から動くことが好きで、よくスポーツをするなど運動経験が豊富な場合が多く、このような人は運動に関する情報、神経回路を多く持っているなどの理由により運動能力が優れている、と考えられている。また、運動経験により初めての運動に対する適応の早さに差が生じる。だが、時間はかかるものの誰でも身体運動(トレーニング)により己の身体能力を一定のレベルまで向上することができる。身体能力の向上により、普段の行動で使っている筋力と本当の筋力との間に差(余力)があれば、非常時における状況判断、行動力などにおいてその効果を発揮する。
なぜ、身体運動(トレーニング)をすると能力が向上するのか。その理由として筋繊維の発達が挙げられる。筋繊維数は胎児期...