脳神経外科レポート 視床出血について

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    視床出血について
    Ⅰ.視床
     視床は中脳と線条体との間にあり、大脳半球でおおわれている。視床という名は、Galenがこの部が視神経に動物精気を供給するところであると考えて名づけたものである。
     間脳上部に位置する大きな卵形の灰白質で、内側髄板によって内側及び外側核群に分かれ、外側核群は狭義の外側核群と腹側核群とに分かれる。また、視床後部には内側及び外側膝状体がある。
    【視床の機能】 〈体制感覚〉
     嗅覚を除く全ての感覚繊維は、視床で中継されて大脳皮質に至る。視床の体性感覚機能は主として腹側核群で中継される。皮膚にある受容器からのインパルス(皮膚感覚)は視床で両側性に再現され(インパルスが両側の視床に達する)、深部受容器からのインパルス(深部感覚)は一側性に再現される。
     また、視床にも顔、上肢、下肢などに対応する領域があり、大脳皮質ほどではないが機能局在が認められる。外側膝状体は視覚に、内側膝状体は聴覚に関係しており、視床枕は聴覚と視覚の連合作用に関係し 
    ている。
     〈運動機能〉
     視床の外側核は大脳基底核の繊維を受け、大脳皮質運動野に繊維を送っている。この回路が損傷されると固縮や振...

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