【はじめに】
感染防御においては、病原体の人体への侵入を防ぐことが基本であり、患者様・看護師を感染から守り、また感染が他へ拡大することを防ぐことが重要である。
そのためには、援助を行う看護師の手指が清潔であること、そして、使用物品・部位を無菌状態に保ちながら行う滅菌操作を確実に行うこと、無菌状態に保つべき部位・場所に病原体を侵入させないためにその侵入経路を遮断することが必要となる。
よって以下に感染防御で重要となる、手洗い、滅菌手袋の装着方法、滅菌操作について述べる。
【手洗い】
目的:手指に付着した汚れ、および一過性菌を除去し、医療者の手指を介した交差感染を予防する
衛生的手洗いの分類
項目 方法 スワブ法 消毒液やガーゼを綿花に含ませて、皮膚に湿布して清拭する スクラブ法 洗浄剤と消毒液が入った消毒液をよく泡立てて30秒間揉み洗いをし、流水の下で洗い流し、ペーパータオルで拭き取る ラビング法 日常生活的手洗いの後に、速乾性エタノールローションなどの消毒液を3ml手掌に取り、60秒間手指に均一に乾燥するまで擦りこむ
注意事項:
手についている石けんは、流水で確実に洗い流す
手洗い後ペーパータオルで手を十分に乾燥させる
手が濡れていると感染の原因となるため
水道の蛇口には直接手を触れず、ペーパータオルを使って締める
爪は常に短く切っておく
時計・指輪などは手洗い前に外しておく
洗い残しが生じやすい部位は、特に注意して洗う
手洗い後は、顔や髪に手を触れず、清潔を保つようにする
手順:
必要物品の準備 速乾性手指消毒剤、液体石けん、ペーパータオル
手洗いを実施する
ⅰ)爪を短く整え、指輪・時計を外し、前腕が十分に露出するように、袖をまくり、手・手首の5cmほど上まで摩擦しながら流水で手を濡らす。
ⅱ)液体石けんを手に取り、よく泡立てる。
ⅲ)手のひらを摺り合わせる。
ⅳ)右の手掌で左手の甲を包み込むようにして擦り、反対の手も同様に洗う。
ⅴ)両手掌を合わせ、手指を交差させ、指の間をよく擦る。
ⅵ)左手の指を屈曲させて右手掌をよく擦る。反対の手も同様に洗う。
ⅶ)親指の周囲を反対の手で包み込むようにして擦る(左右とも)。
ⅷ)指先と爪を手のひらで擦る(左右とも)。
ⅸ)手首を洗う(左右とも)。
ⅹ)手首は回すようにして洗う(左右とも)手首の5cmほど上まで洗う。
洗い流す
ⅰ)洗った部分に水が流れ戻らないように、流水でよく洗い流す
ⅱ)ペーパータオルで手を拭き、完全に感想させる。
ⅲ)使ったペーパータオルで蛇口を閉め、ペーパータオルをゴミ箱に捨てる
学校の場合だと肘を使って蛇口を止めてもよいと思う
速乾性手掌消毒剤の使い方
十分な量の消毒剤を手に取る
消毒剤が乾くまで手全体に消毒剤をよく擦り込む
【滅菌操作】
目的:滅菌された物品を用い、使用部位を無菌状態に保ちながら操作を行うことで、人体への病原菌の進入を防ぐ。
注意事項:
滅菌物は素手で触れないようにする。もしくは、素手で触れてもよい範疇を遵守する。
滅菌物を取り出したら、再度戻さないようにする
滅菌操作前は、必ず衛生学的手洗いを実施する
滅菌物と汚染物との接触は避ける
使用する際は必ず有効期限と破損の有無を確認する。
滅菌物の上で操作を行わない。特に不潔な操作は避ける。
汚染された物品は、不潔物と分かるように処理をする。
滅菌物が濡れたり、汚染の疑いがあるような場合は不潔物とみなす。
滅菌パックの開き方:
包装されているパックの外装を捲るようにして開ける。注射器や鑷子などの素手で取り扱う物
【はじめに】
感染防御においては、病原体の人体への侵入を防ぐことが基本であり、患者様・看護師を感染から守り、また感染が他へ拡大することを防ぐことが重要である。
そのためには、援助を行う看護師の手指が清潔であること、そして、使用物品・部位を無菌状態に保ちながら行う滅菌操作を確実に行うこと、無菌状態に保つべき部位・場所に病原体を侵入させないためにその侵入経路を遮断することが必要となる。
よって以下に感染防御で重要となる、手洗い、滅菌手袋の装着方法、滅菌操作について述べる。
【手洗い】
目的:手指に付着した汚れ、および一過性菌を除去し、医療者の手指を介した交差感染を予防する
衛生的手洗いの分類
項目 方法 スワブ法 消毒液やガーゼを綿花に含ませて、皮膚に湿布して清拭する スクラブ法 洗浄剤と消毒液が入った消毒液をよく泡立てて30秒間揉み洗いをし、流水の下で洗い流し、ペーパータオルで拭き取る ラビング法 日常生活的手洗いの後に、速乾性エタノールローションなどの消毒液を3ml手掌に取り、60秒間手指に均一に乾燥するまで擦りこむ
注意事項:
手についている石けんは、流水で確実に洗い流す
手洗...