実態把握の必要性は、子どもの学習や生活などの様々な現状を知り、個々に合った適切な支援をすることである。多くの教育課題を抱える今日では、実態把握は教師の重大な役割の1つであるが、真実に迫った実態把握が行わなければ、意味がないだろう。
私自身、看護教員として学生のアンケート評価で、本心とは違う表向きの言葉と思わせるような表現があり戸惑ったことがある。日本の社会では、本音をそのまま出すことを好ましくないとする傾向がある。それゆえに、実態把握は難しく、また私自身、数値や言葉を頼り、実態を知った気になってはいけないと強く思った。教育現場の実態把握とは、出来るか否かの分類や傾向を知るだけに留まらず、その時々の関わっている、子ども達に、五感を働かせながら、有りのままの子ども達の姿を捉えることでではないだろうか。そして、一場面で判断するのではなく、経過的に子ども達を見つめ、子どもの背景や生活環境、性格などを多角的、かつ客観的に捉え考えることが、教師として適切な支援をするための実態把握方法であると考える。
近年、孤食や朝食欠食など、子どもの「食生活の乱れ」の問題となっている。その背景には、夜型の生活...