1)産業革命以前
産業革命が起こる以前にも、まだ本格的ではないとはいえ資本主義の経済政策であった。工業生産は熟練工が少量の商品を生産する体制であり、熟練になるには年数を要し、簡単になることはできなかった。その後海外航路の拡張と植民地の開発で、外国貿易が盛んになった。その貿易で得られた資本で独立の手工業者から問屋制家内工業やマニュファクチュアが発生し、独立の営業者から資本家に隷属する賃金労働者になっていって、労働力の商品化が進んできた。このころの外国貿易で輸入をするということは自国の金銀の流出を意味することであり、原材料は積極的に輸入したが、なるべく輸入はしないようにという政策をとっていた。
2)産業革命とは
産業革命とは、スチーブンの蒸気機関の発明など、機械の発明によっていままで手作業で小規模の工場で生産を行なっていたのが、工業技術が一大進歩をとげ、工業が手工業的工業から機械的工業へと進化して大規模工場工業で大量生産ができるようになったという一大改革である。その結果次のようなことが起きた。生産力が格段に伸びて、大量商品生産が行われるようになった。労働の分業化が一層進んで、労働作業が...