1. はじめに
近年の公立図書館は、図書館サービスを高度化しつつ、拡大する需要を消化しなければならない。しかし、設置母体である地方自治体の財政難を反映して、大多数の図書館においては人員と予算が不足しがちである。この厳しい状況を打破するために、今、公立図書館は何をしなければならないのであろうか。
2. 図書館サービスの現状
高度情報化社会にあって、図書館のサービスや利用者が多様化し、図書館で取り扱う資料の種類も急速に拡大している。そのため、職員の業務量は増える一方である。
公立図書館の存在意義
1. はじめに
近年の公立図書館は、図書館サービスを高度化しつつ、拡大する需要を消化しなければならない。しかし、設置母体である地方自治体の財政難を反映して、大多数の図書館においては人員と予算が不足しがちである。この厳しい状況を打破するために、今、公立図書館は何をしなければならないのであろうか。
2. 図書館サービスの現状
高度情報化社会にあって、図書館のサービスや利用者が多様化し、図書館で取り扱う資料の種類も急速に拡大している。そのため、職員の業務量は増える一方である。また、資料・施設・職員の整備と並んで、氾濫する情報の中から何を選択し、どのように再構成していくか。こうした新しい情報収集のあり方を支援していくことも、これからの図書館の重要な役割となる。情報化によって、文献検索機能や文献の入手が迅速かつ容易になるが、その利便性をさらに高めるために、情報リテラシーに関るサービスの拡充も望まれる。
しかし、大きなジレンマは、サービスに対する要求の量も質も拡大していることに対して、経費と人員の削減が進んでいることである。さらに、利用は増加しているので、人員は相対...