資料:37件
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『法の下の平等について』
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現在、私たちの社会的・生活的環境はすべて日本国憲法によって、その権利は保障されており、また未来においても恒久的に保障されるべきものである。近代憲法において自由と並んで平等が保障されるに至るまでには、長い年月が必要だった。明治憲法、特に第二次大戦の戦時下においては、国民の自由は制限された大変不合理な法律であった。基本的人権を尊重し、法の下に国民は平等であると定めた現行の憲法は、わが国の誇りと言っても過言ではない。憲法14条1項では「すべて国民は法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的又は社会的関係において差別されない」とある。それまで非合理的な統制や差別を受けてきた国民、とくに最も立場の弱い民衆にとっては、まさに開放を宣言する基本権利といえよう。ここでは、14条1項についての具体的考察とそれぞれに抱える問題点を考えていく。
まずは「人種」について。人種とは、肌の色・毛髪・目・体型などの身体的特徴によって区別される人類学的な人間の分類のことである。これは先天的に定まるものである。民族もこれに属する。日本国においてはアイヌ民族・在日韓国朝鮮人などが数々の人種差別を受けてきた。海外においても黒人や先住民族(インディアン、アボリジニー)などが挙げられる。これら民族は多数民族に侵略・統治され、彼らの法律によってその行動や権利を迫害された歴史がある。現行憲法はこれを是正し、人種によってこれを差別してはならないとしている。しかし、民衆の心理には差別の精神が根強く、現行憲法下にあっても、なお偏見により差別を受けている傾向がある。しかし憲法の精神・社会的倫理観としては、人間は好んで人種(民族)を選んで生まれてきたのではなく、これによって差別を受けることは道徳的に反するという考えが、民衆の中からわきあがった。
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法学
法の下の平等
日本国憲法
14条1項
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法の下の平等について
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法の下の平等について
近代民主主義は個人の尊重を基本理念とするが、この個人の尊重の原理は、個人を自由にすると同時に、すべての個人を平等に扱うことによって初めて実現されるものである。したがって、平等は常に自由と深く結び合って、近代国家の法秩序を形成する基本的な原則として捉えられている。
日本国憲法は14条1項において法の下の平等原則を規定しているが、これについてはいくつか問題が挙げられる。
まず、「法の下に」の「法」の意味であるが、これを法律と考えると、法適用の平等を意味し、立法者は拘束されないとい考え方になっていく。それでは、人権を、立法権を含むあらゆる国家権力から不可侵なものとして保障する日
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法の下の平等
日本国憲法
憲法
14条
平等
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法の下の平等について
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「法の下の平等について」
「法の下の平等」は憲法14条1項で定められている。この「平等」とは、各人の異なった点に着目し、異なった取り扱いをすることにより結果的に平等をもたらす、相対的平等を意味している。相対的平等を実現するためには、社会的弱者にはより厚く保護を与えるなどの、合理的差別が必要となる。この差別が合理的かどうかの判断は重要であり、難しい面もある。
はじめに、「平等」とは相対的平等であるととらえるようになった歴史的経緯をまとめる。
19世紀から20世紀にかけて、憲法において、封建的身分制度をなくし平等を保障するようになった。すべて個人を法的に均等に取り扱い、その自由な活動を保障す
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法の下の平等
非嫡出子相続事件
佛教大学
評価A
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『法の下の平等について』
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『法の下の平等について』
憲法九十七条には人権を保障する条文が書かれているが、この条文は最高法規という章に含まれている点からみて、憲法における人権の保障は国家の最高ルールであるといえる。そしてこの人権の保障は日本国憲法の三つの基本原理のひとつである「基本的人権の尊重」として位置づけられており、書かれているさまざまな基本的人権は、歴史上それらが侵害されてきたことを示し、これからの将来において基本的人権の侵害を許さないことの決意表明である。そしてまた憲法は自由を基礎としている。人間は自由にものを考え、様々な思想、信仰を持ち、人間同士互いに伝え、表現し合う。それら自由な精神活動は憲法が規定している政治の仕組みを動かす上では不可欠なものである。よって憲法は、思想・良心の自由、信教の自由、表現の自由、学問の自由をそれぞれ保障しているのである。このような自由の観念は、自然権の思想に基づき、この自然権を実定化した個人の尊厳の原理は、憲法の中核を構成する根本的な要素である。
憲法十四条はその一項で「すべての国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的または社会的関係において、差別されない」として、平等の原則を定めている。二項、三項においては、貴族制度の廃止と栄転授与に特権が伴わないことを定めている。さらに二十四条では家族生活における男女の平等を、二十六条では教育の機会均等を定め、十五条三項と四十四条では選挙権の平等を定め、平等原則を徹底している。しかし現実社会では一体どこまで自由と平等が保障されているのだろうか。やはり実態としては、本音と建前の社会に覆われ様々な局面において他者と異なった取り扱いがされると、所謂「差別」が存在しているのである。例えば、被差別部落出身者に対する就職や結婚の差別、アイヌ民族に対する法による不合理な差別の歴史などがある。
近代の啓蒙思想家が「人は生まれながらに平等である」、「国家はすべての人を等しく取り扱うべきである」と説いているように、この平等の理念は自由と共に、個人尊重の思想を基礎とし、常に最高の目的とされてきた。自由と平等の二つの理念が深く結び合って、身分制社会を打破し近代立憲主義を確立する推進力となってきた。現代の憲法においても、この二つは相互に密接に関連し依存しあう原理として捉えられている。しかし問題もある。歴史の経過を見ると、自由と平等とは相反する側面も有している。つまり「機会の平等の保障」といった活動の機会をすべての人に等しく保障するということが、結果として人々の間に不平等を生じさせ、そしてそれは自己の責任として捉えられた。したがって平等の理念は、必然的に形式的平等から実質的平等を重視する方向へ移り変わっていった。
20世紀に入ると自由主義経済においては前述したように「機会の平等の保障」だけでは真の平等社会は訪れない。ますます社会的、経済的な不平等が増加し、貧富の差がはっきりと現われ「階級格差」が生まれていく。そして国家はこうした社会的、経済的な不平等を取り除くことにより、実質的な平等を実践していかなければならないと考えられ、社会権といった「教育を受ける権利」、「勤労の権利」、「労働基本権」、「生活権」などを定め、基本的人権が保障されるように、国自らの働きかけを行った。
すべての人が平等に扱われるべきという観念は素晴らしい観念だが、各個人にはさまざまな事実上の相違点がある為そういった相違点を無視し、ひとくくりに均一的に取り扱う絶対的平等には問題がある。また逆に各個人の相違に
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法の下の平等
日本国憲法
レポート
B5八枚分相当
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法の下の平等
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1.憲法14条の意味
憲法14条1項で「すべての国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」として、平等原則を定めている。
現代の日本国憲法においての平等の観念は、すべての個人に均等に自由な活動を保障する「機会の平等」を実質的に確保し、生存権を保障するという形で、実際に存在する不平等を是正する「結果の平等」についても配慮している。
また、憲法14条では、人間は人種や、民族、性別、財産の有無、身体の状況などの様々な差異を考慮せず、法律上完全に人を均等に扱うという「絶対的平等」の考えでは不合理が生じるため、「合理的区別」を許容し、人を扱う「相対的平等」の立場に立つと解釈されている。
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法学
人権
平等
教育
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法の下の平等
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法の下の平等について
平等という考え方は、古来より主張されていた。ギリシャ・ローマ時代においてもその概念はあったが、その平等とは、奴隷制の存在を前提とした、同一身分相互での平等にすぎなかった。
ヨーロッパ中世の封建社会にも平等が説かれることがあったが、それは「神の前における平等」を意味するものにすぎず、農奴制に見られるような地上(社会的身分など)の不平等は、「神の意思」によるものとして積極的に肯定されていた。
全ての人間が生まれながら平等であるという考え方は、18世紀の後半になってから、アメリカ独立宣言やフランス人権宣言において、初めて謳われるようになった。この様な平等の考え方は、その後
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法学
法の下の平等
憲法14条
差別
自由
平等
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法の下の平等について
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佛教大学の日本国憲法の第1設題です。
最後に私論として、山口県母子殺害事件を採用しています。
皆さんの論文の参考になれば幸いです。
『法の下の平等について』
わが国の憲法では、第14条1項において、「すべての国民は法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会関係において、差別されない」と、一般的に平等原則を定めた上で、2項および3項で、貴族制度の廃止と栄典授与に特権が伴わないことを定めている。憲法24条では家族生活における男女の平等を、26条では教育の機会均等を定めるとともに、15条3項と44条では選挙権の平等を定め、平等原則を徹底化している。しかし現在の社会においては民族や性別、財産の有無、身体の状況など様々な事実上の違いが存在している。こうした事実上の違いを一切無視し、法律上完全に均等に取り扱うこと(以下「絶対的平等」という)はかえって不合理を生ずることがある。現代の社会において論じられる平等とは、「絶対的平等」を意味するものではないのである。そこで本論では、現在の社会で論ぜられている平等とはどういった内容を意図しているのかを、時代によって、求められてきた平等の内容を確認しつつ論じていく。また、その平等について現在議論されている2つの基準について記載した後、私論を述べる。
【現代における平等の意味と成り立ち】
歴史上はじめに求められた平等の内容とは、「機会の平等」である。これは封建的な社会(身分制社会)からの脱却、すなわち生まれによる差別の禁止や自由な経済活動の保証を意味するものであり、アメリカ独立戦争後のヴァージニア権利章典や、フランス革命後のフランス人権宣言など、近代化のための最低条件として様々な改革の中で謳われ、求められていった。
ところが、20世紀に入ると「機械の平等」の下で行われていた自由な経済活動によって、人々の間に社会的・経済的な格差が生じてくるようになり、貧しい人の間から社会的・経済的な不平等を取り除いた「実質的な平等」
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日本国憲法
法の下の平等について
A判定
佛教大学
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法の下の平等
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本判決においては、多数意見も反対意見も、差別の合理性の有無を違憲判断の基準としている点で共通するが、その判断のために適用した憲法の規定が異なっている。すなわち、多数意見は憲法24条1項を根拠とする法律婚主義という観点から、非嫡出子の相続分差別の合理性を判断し、合憲としたのに対し、反対意見は憲法13条および24条2項に基づく非嫡出子としての個人の尊重を中心として、立法後の社会状況・社会意識の変化、諸条約の成立、諸外国立法の趨勢等をも考慮して、差別の合理性を判断し、違憲としているのである。この違いは、非嫡出子差別についての法的認識の相違からもたらされたものであると考えられる。多数意見は、憲法24条1項は法律婚主義を採用しており、本件規定はかかる法律婚主義に基づく婚姻を保護するために非嫡出子の相続差別を定めたものであって、合理的であるという結論を導いている。他方、反対意見は、24条1項が婚姻を保護するとしても、同時に2項の相続における個人の尊厳という原則の徹底も要請されていると考え、非嫡出子の相続分差別は2項の個人の尊厳と相容れないとしている。
また、憲法14条1項の合理性判定基準についてみると、多数意見は「合理的根拠の基準」を採用したと考えられる。一方、反対意見は「厳格な合理性の基準」を採用している。
以上の点をかんがみると、非嫡出子の相続分差別という問題は「法律婚主義に基づく婚姻の保護」と「非嫡出子の個人の尊重」のいずれの観点を重視すべきかで結論が異なるものと考えられる。同差別を相続制度における法律婚主義保護のための規制としてとらえるのであれば、多数意見のような基準となる。それに対して、非嫡出子の相続差別が、個人の力では変更することができない社会的身分を理由とする差別であると解するならば、反対意見のような基準が妥当する。
思うに、日本国憲法において「個人の尊重」はもっとも基本的な価値観であり、すべての人権規定は個人の尊重に由来している。また、24条は婚姻家族の存在自体を国家が保護することよりも、家族構成員の「個人の尊厳」を重視した条文であり、法律婚を尊重するものではない。したがって、本問題においては「非嫡出子の個人の尊重」という観点から、反対意見の示した「厳格な合理性の基準」が妥当であると解する。すなわち、?立法目的が重要なものであり、?立法目的とそれを達成する手段との間に実質的関連性があることが必要である。
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法学
14条
法適用の平等
形式的平等
実質的平等
非嫡出子
憲法
平等原則
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法の下の平等において
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設 題
⇒法の下の平等において
自由と平等
中世では、アメリカやフランスなどで、封建的身分制度によって、生まれながらにして、家柄や、財産、身分、人種、などによって区別される社会であった。日本でおいても江戸時代の士農工商の身分制度のような生まれによって、職業や住む場所が決められていた、近代においてはそのような「生まれ」によって区別、差別、されないような平等で自由な社会をめざした。この場合、平等であるのと自由であることは近い意味合いであが、生まれによる差別を禁止し活動の機会を全ての人に与え、全ての人を同じスタートラインに並べることを保障したことにならない、「自由」ではあったが、「結果的な平等」ではなかった。ゆえに、20世紀に入るとその自由な経済活動の結果として、人々の間に社会的、経済的な不平等が顕著になってきた。そして、実質的な平等という考えがでてくるようになった。自由な経済活動によって、少数の富める人々と大多数の貧しい人々という2階層に別れるようになってき、その貧しい人々から平等への要求が高まってゆき、また憲法学上においても、国家は現実的に存在する社会的、経済的不平等を取り除くことにより、実質的に平等を達成しなければならないと考えられるようになっていった。要するに、自由だけでは平等は得られないのである。また、不平等が生じる原因にもなりえるのである。
実質的平等と合理的差別
実質的平等とは、先に述べたように形骸化してしまった「機会の平等」を是正するために、社会的、経済的不平等を是正し、もう一度全ての人をスタートラインにならべようということである。このように、貧富の差などの、各人異なった点に着目し、異なった取り扱いをすることも実質的に平等であることもある考えになってきた。つまりは、人間には、人種や民族、性別、財産の有無、身体の状況など、さまざまな事実上の違いがある。これを無視し、法律上全く均一に扱うとなれば、かえって不合理なことになる。そうでなく、実質的平等のためにも合理的な差別されなければならない。
ここで特に注目したいのが、男女平等についてである。私が中学生の時に、男女雇用機会均等法が改正され、同時に、より男女平等をよく耳にするようになった覚えがある。もちろん、それ以前も耳にしていたのだが、子供ながらに、逆に女の子が優遇されているようなことを感じていて、具体的なことはよく覚えていないのだが、不満を持っていたことは覚えている。男女平等なのになぜ女子が優遇されるのだろうか、なぜ、なにかとつけて男女差別と言うのだろうか、女子を優遇するのは差別ではないのだろうかとよく考えて、そのとき、小学生のときからすでに男と女とは大きな違いがあるので差別されるべきではないかと思っていた。やはり男は女よりも体付きもがっちりしていることが多く力仕事に向いている。その他にも具体的な違いがあることからされるべきであろう。例えば、工事現場などでなされる力のいる仕事では男の方が優遇されるだろう。また、逆に飛行機などの客室乗務員などは、その人当たりの良さも考慮され女性のほうが好まれる、これは少し大げさに考えられるかもしれないだろうが、企業の視点からすれば、人を雇うときにその人の性格、知識、能力などを見て、その仕事に合った人を選ぶのはごくごく当たり前のことで、合理的差別といえる。それを無視して男女同じ人数を採用しないといけなかったり、同じ割合の男女を採用しないとなると、また逆に頻繁に男女の雇用機会で問題になっていることは他にもある、同じように働いていても男女によって給与に明らか
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佛教大学通信学部
日本国憲法
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法の下の平等について
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日本国憲法14条は「すべて国民は法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない」としている。この平等原則ではすべて国民は「法の下に」平等であるとし、すべて国民を法律上正しく取り扱うことを要請している。今日このことは法の内容、つまり法そのものの平等を意味していると考えられており、法の内容自体も不平等であってはならないと考えられている。
そもそも「平等思想」は、古くは古代ギリシャのアリストテレスにみることができるし、多くの宗教においても「神の前の平等」は説かれてきた。しかし「平等」がそういった宗教上の教義を超えたのは近代に入ってからである。アメリカ独立宣言は「すべての人は平等につくられ、造物主によって、一定の奪いがたい天賦の権利を付与され」ているとし、フランス人権宣言も「人は、自由かつ権利において平等なものとして出生し、かつ生存する」とうたっている。「生まれ」による差別を禁止する平等原則は各国の憲法で保障されるようになった。
しかし、現代では生まれだけでなく結果に対する平等の考えが広まり、社会権が保障されるようになっている。そして平等とは、各人の事実的・実質的差異を前提として、差異に基づく合理的差別を許容する相対的平等をさすようになった。「等しいものは等しく、異なるものを異なって扱う」という合理的差別で実質的平等を確保するのである。
各人の差異を無視して全く平等に取り扱うと、却って不合理な結果を招いてしまう。平等の意味は、相対的・実質的平等であり、絶対的平等は否定されるため、合理的差別は差別ではなく平等として許容されるのだ。
民法900条4号但書は、非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1と定めているが、この規定が合理的差別に含まれるかどうかについて争う訴訟は、過去何度か提起されている。
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