課題名は『地域における精神保健の問題とそれに対する精神保健福祉士の支援・関わりについて述べなさい。』です。
精神保健福祉士短期養成過程のレポートです。
精神保健福祉援助演習(専門)
『地域における精神保健の問題とそれに対する精神保健福祉士の支援・関わりについて述べなさい。』
私は現在、地域包括支援センター(以下「包括」という。)所属の社会福祉士として働いている。包括の業務は幅広いが、中でも高齢者虐待対応は社会福祉士の中心業務の一つであり、しばしば緊急対応が求められる。
高齢者虐待は、様々な要素が複雑に絡み合って発生するが、当市において、被虐待者が認知症を患っているか認知症が疑われる割合は約8割に上る(高齢者の精神保健問題)。また、逆に養護者自身にアルコール・閉じこもり・精神疾患の疑い等の問題を抱えていることも非常に多い(養護者の精神保健問題)。我々包括の役割はあくまで被虐待高齢者を救うことにあるが、高齢者虐待防止法はその目的に養護者の支援をも掲げており、包括一機関で支援を行おうとすると被虐待者と養護者の利益相反の板挟みになってしまう。このため、被虐待者の支援は包括(認知症等の精神保健問題窓口は医療機関の精神保健福祉士)、養護者の精神保健問題には医療機関の精神保健福祉士や保健師等、というようにチームを組んで対応することがほとんどで...