共有地の悲劇

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    ◎共有地の悲劇の例と解決法
    地球環境は皆の共有財産だと思う。皆で大切に利用し、管理していかなければないはずだ。けれども、誰かが個人の利益のみを追求しだしたらどうなるのだろうか。
    共有牧草地を例にしたモデルを、ハーディンという人が1968年に発表している。例えば、ある牧草地を、多くの人々が共有地として羊を飼っているとする。牧草地の許容量内で羊を飼っている限り問題は生じない。けれども、誰かが「少し羊の数を多くして儲けが出るようにしよう」と考え、共有地への放牧頭数を増やしていくと、やがて牧草地の容量を超え、牧草は枯渇し、共有地を利用している全ての人が被害を被る。これが「共有地の悲劇」の有名なものである。
    個人にとっては、増やした羊分だけ利益が多くなるが、その一方、牧草の減少により牧草地全体で見れば損失が多くなってしまう。このようなことは環境問題にも当てはまるはずだ。
    ここで身近なものとして例を挙げると、
    エアコンの効いた部屋で快適に過ごす。
    自動車に乗る。
    などがある。
    これらは個人の利益の達成ということでは合理的な判断と言えるはずだ。けれども、多くの人が同じように行動すれば、結局は二酸化炭...

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