年金制度の現状と問題点について
1.公的年金制度の骨格
公的年金制度は、20歳以上60歳未満が加入し、基礎的給付を行う国民年金と、これに上乗せして報酬比例の年金を支給するサラリーマン等の被用者の厚生年金および共済年金から形成されている。
2.公的年金制度の考え方、意義
我が国では、都市化・核家族化が進行し、これまでのように家庭内の「私的扶養」により高齢となった親の生活を支えることは難しくなり、社会全体で高齢者を支える「社会的扶養」が必要不可欠となった。つまり、「世代間扶養」の形をとっており、安心・自立して老後を暮らせる社会的な仕組みとなっている。
この制度の長所としては、①生活...