年俸制について

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    資料紹介

    年俸制について
    年俸制とは
     年俸制とは、成果主義賃金が年俸というかたちで実現されているものです。ここでは、企業側からの年俸制について記述します。
    最近、年俸制を導入する企業が増えてきています。しかし、なぜ年俸制が関心を集めるようになったのか。その理由には、以下の5つがあります。
    能力主義賃金制度導入の基礎的条件の成熟。
    ⇒つまりは日本の賃金水準が高くなっているということ。
    人件費全体額管理の重要性増大。
    ⇒賃金水準が高くなる=コストから見ると、人件費負担が大きくなることを意味する。
    ⇒右肩上がりの成長が望みにくくなったため。
    積み上げ方式による賃金決定の矛盾拡大。
    ⇒本人の職能・職務さらには業績と賃金額とのアンバランスが等閑視できない状態になっていること。
    時間軸から成果軸へのパラダイム変化。
    ⇒通念・価値基準が時間軸から成果軸に変化してきているということ。今までの人事管理では、てきぱき時間内で片付けてしまう社員よりも、所定時間内に仕事を済ませることのできない社員のほうに、賃金を多く支払ってきました。時間軸中心の場合はこの問題が見過ごされてきましたが、成果軸中心に切り替わるとそうはいかなくなります。
    管理職に対する役割期待の変化
    ⇒企業環境が大きく変わったことによって管理職への役割期待が変化したこと。
    年俸制のタイプ
     年俸制は、一般的に欧米型年俸制、日本型年俸制、その他の3つのタイプに分けることができます。
    欧米型年俸制の特徴
     いくつかある年俸制の諸タイプの中で、本当の意味で年俸制といえるのは、この欧米型年俸制だけです。 欧米型年俸制は、「賃金管理を年俸一本で行う純粋な形の年俸制」ということができます。
     プロ野球やJリーグの選手の年俸は、まさにこのタイプの年俸制です。いわゆるプロフェッショナルの世界では、比較的馴染みやすい、また収まりのよい年俸制だといえます。
     しかし、一般企業の場合には、よほど条件の整わない限り採用は慎重にすべきタイプです。
    欧米型年俸制のメリット、デメリット
    【メリット】
    制度が単純明快ですっきりしていること。
    【デメリット】
    現行制度からの移行がなかなか厄介なこと。
    社員の理解と支持を得られにくいこと。管理職以外も適用対象となるような場合、目を見張るような好条件を提示しない限り、労働組合の賛同を得ることは考えられません。
    業績不振のとき年俸のダウンに直結してしまうこと。つまり、人件費を賞与で調節する、という手がなくなってしまうということ。
    これらのことから、このタイプの年俸制の導入は、適切でないと考えられます。
    結論:欧米型年俸制→見かけはよいが内容的にしっくりこない。
    日本型年俸制の特徴
    欧米型年俸制が年俸一本で賃金管理を行うのに対し、日本型年俸制は月例賃金部分を年俸化した部分、賞与、さらに若干の手当てによって構成されるのが一般的です。
     多くの企業で年俸制の導入が行われていますが、そのほとんどが日本型年俸制です。
    日本型年俸制のメリット、デメリット
    【メリット】
    現行制度からの移行が比較的スムーズに行くこと。
    社員の理解と支持が得られやすいこと。これは、欧米型年俸制の場合に比べての話であり、日本型年俸制をとると、問題なく理解と支持が得られるということでは、決してありません。
    業績不振のときの賞与部分で人件費の調節ができること。
    【デメリット】
    中途半端な形であること。見映えがよくない。
    結論:日本型年俸制→見映えはよくないが各社での収まりはよい。
    年俸制全体のメリット、デメリット
     ここでは一般的な日本型年俸制

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    経営学

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    年俸制について
    年俸制とは
     年俸制とは、成果主義賃金が年俸というかたちで実現されているものです。ここでは、企業側からの年俸制について記述します。
    最近、年俸制を導入する企業が増えてきています。しかし、なぜ年俸制が関心を集めるようになったのか。その理由には、以下の5つがあります。
    能力主義賃金制度導入の基礎的条件の成熟。
    ⇒つまりは日本の賃金水準が高くなっているということ。
    人件費全体額管理の重要性増大。
    ⇒賃金水準が高くなる=コストから見ると、人件費負担が大きくなることを意味する。
    ⇒右肩上がりの成長が望みにくくなったため。
    積み上げ方式による賃金決定の矛盾拡大。
    ⇒本人の職能・職務さらには業績と賃金額とのアンバランスが等閑視できない状態になっていること。
    時間軸から成果軸へのパラダイム変化。
    ⇒通念・価値基準が時間軸から成果軸に変化してきているということ。今までの人事管理では、てきぱき時間内で片付けてしまう社員よりも、所定時間内に仕事を済ませることのできない社員のほうに、賃金を多く支払ってきました。時間軸中心の場合はこの問題が見過ごされてきましたが、成果軸中心に切り替わるとそうはい...

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