人文地理分冊1

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     都市と農村の定義づけは非常に難しいが、概念として、都市とは高密度に人口、産業が集積する鉄とコンクリートによる近代建築を貴重とする機能空間、農村とは人と自然の調和によって形成された水と土と緑の地域資源を貴重とする田園空間と位置付けることができると考える。
    戦後の高度経済成長の過程において、都市の中に存在していた緑地公園、街路樹、ウォーターフロント、里山などの様々な緑や自然環境は失われていった。しかし、農業の存在基盤の解体せざるを得ない状況下においても、一部の農業区域では農業を存続させてきた。これは、都市に人口が集中し生鮮食品の需要増が考えられる点と、従前では考えられなかったような流通、通信、輸送力の強化や都市部での社会資本等を最大限に活用した農業を営んでいるからである。これら都市農業地域では人口の多い大都市の野菜の重要な供給地である。また、地価が高いため小規模ではあるが、土地生産性は極めて高いのが特長である。対義語は輸送園芸(遠郊農業)である。
    1990 年代に入り、都市住民の自然回帰志向や、「身近な緑」をもっと増やしたいとする声は高まりつつあった。ここでは「都市農業」、「都市農地」に...

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