コメニウスの教授学や一斉教授について述べ、現在の学校教育における意義を考察せよ。
コメニウスは「人間は神に似せて作られた。また人間は現世の生活に充足するのではなく、死後の為に現世を送る必要がある」と述べている。現世はただ永遠に対する準備、所謂、神の世界に行く為の準備に外ならないと考えたのである。そしてその神の元へ行く前に人間は成長しなければならずその為の課題があると説いた。①あらゆるものを知ること(博識)②あらゆるものを支配し、自己自身を支配する力を与えられていること(道徳)③あらゆるものを、万物の根源たる神に関係せしめること(宗教・敬虔)。これらを得る為には人間は教育されないといけないのである。
それではコメニウスの教授学を詳しく述べていく。
「教育は実に万人に対して必要なものである」。つまりすべての子供が学校に通う事が必要性を説いている。貧富の別、男女の別、身分の別なく全ての子供に学校教育が与えられなければならない。さらに細かく述べれば、教育は幼児期に開始されなければならず、また教育の順序は、子どもの年齢段階と能力に適したものでなければならない。生徒は学年別、学級別で、毎日の学習...