資料:3件
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占有改定と即時取得
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1】次の記述は○か×か。理由とともに答えよ。
(1)即時取得は動産の取引の安全のために、前主の所有権をいちいち確認せず取引に入った者でも保護される制度である。
→○ 即時取得制度は前主の占有を信頼したものを保護する制度であり、前主の所有権を確認しないで取引に入ったものも保護される。動産を占有するものは適法に占有する権利があると推定されるので、即時取得に必要な無過失も推定される(判例)。
(2)AはBを強迫して、Bの占有する時価500万円のダイヤの指輪を、事情を知らないBの愛人Cに代金100万円で売却させた。後で、BがCとの売買契約をAによる強迫を理由に取消した。このときCが強迫につき善意・無過失であれば、即時取得を主張できる。
→× 即時取得は有効な取引を前提とするので、瑕疵ある意思表示による法律行為が取消により遡及的に無効になった場合には、適用されない。
(3)未成年者Aは自己所有の高価なステレオをBに贈与し、BはこれをCに1万円で売却した。その後、Aの親権者DがAB間の贈与を取消した場合、未成年者保護の趣旨から、Cはこのステレオの即時取得を主張することはできない。
→× 制限能力を理由とした取消の場合も(2)と同様であるが、それはAB間の贈与契約についてであって、BC間の売買は、それ自体は有効な売買契約であって、Cには即時取得の適用がある。
(4)Aが死亡して、相続人BはAの所有する切手コレクションを相続した。その3年後にこの切手コレクションを盗まれたというCが現れ、Bにその返還を請求した場合は、Bは即時取得を主張してこの請求を拒むことができる。
→× 193条により、盗品の場合、原権利者が占有者に対しその物の返還を2年間は請求できるが、そもそも即時取得(192)の成立にはその性質上取引行為の介在が求められるので、相続では即時取得は成立しない。
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レポート
法学
即時取得
占有改定
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