資料:2件
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ラット腹腔肥満細胞におけるエキソサイトーシス(Exocytosis)の観察
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2006/10/31
実験題目:ラット腹腔肥満細胞におけるエキソサイトーシス(Exocytosis)の観察
実験者:windowsxp
共同実験者:Mac
目的:
通常
+2 Ca は間質液中に 1~2 mM程度、細胞内液中には 50~300 nM程度存在する。この 50~
300 nMという数値は他の主要なイオン(例えば
- + + + Cl Mg Na K , , , )に比べ細胞内外を問わず逸
脱して低い値※1 であり、またその細胞内外の 10,000 倍程度の濃度勾配は逸脱して大きい値※2
である。こうした
+2 Ca の特殊な濃度は形質膜にある
+ Na /
+2 Ca exshanger と
+2 Ca ストア上にあ
る
+2 Ca ポンプによって生み出される。非常に低い細胞内濃度は細胞がわずかな濃度上昇を感知
することが可能であり、非常に大きな濃度勾配は速やかな応答が可能であるという点で、
+2 Ca
は細胞内センサーの標的として相応しい物質と言える。
細胞内
+2 Ca 濃度の上昇に端を発する生理現象として、筋収縮や生理活性物質の放出が挙げら
れるが、本実習では肥満細胞を使って後者を扱う。細胞内
+2 Ca 濃度の上昇は開閉性
+2 Ca チャ
ネルを通じた細胞外からの
+2 Ca 流入もしくは
+2 Ca ストアからの
+2 Ca 流出によって生じるわけ
だが、本実習では Ca-ionophore を使って細胞外からの
+2 Ca 流入により細胞内
+2 Ca 濃度の上昇
を引き起こし、
+2 Ca 依存性分泌現象を観察する。
ちなみに肥満細胞はヒスタミン等を分泌顕粒中に貯蔵し、抗原と結合した IgEが分泌刺激とな
って細胞内
+2 Ca 濃度依存性に開口放出することが知られている。他の分泌細胞に比して、開口分
泌時に大きな形態変化を伴うこと、細胞自体が大きいこと(~20 nm)、大型の顆粒(直径 2 nm)
を分泌することが肥満細胞を使う利点である。
※1)他の主要なイオンは 1~100mM程度のレベル
※2)他の主要なイオンは 10 倍程度
材料:ラットの腹腔肥満細胞
溶液および試薬:
実験溶液: 154 mM NaCl、6 mM KCl、1.2 mM MgCl2、10 mM D-glucose 、
10 mM HEPES、1% BSA(pH7.4 with NaOH)
試薬: 1M CaCl2、Ca-ion ophore A23187
肥満細胞を含む細胞顕濁液の調整
1. 安楽殺したラットの腹腔内に、37℃にあたためた実験溶液(15ml)を注入した後、1 分間ほど腹
部をマッサージした。
2. 腹部を正中切開し、注入した実験溶液を腹水とともに遠心管に回収した。
3. 1000rpm(250xg)で 5 分間遠心した。
4. 上清をピペットを用いて、ペレットを巻き上げないように丁寧に回収し捨てた。ペレットに実
験液を 4 ml 加え、ピペッテイングにより再顕濁した(20 回程度、丁寧に)。
5. 3 -4 の操作をさらに 2 回繰り返した。
6. 調整した細胞顕濁液は使用直前まで氷上保存した。
形態変化の観察
1.培養用 24 穴プレートの 4 つのウエルに細胞顕濁液を 100μℓずつ滴下し、室温で 5 分開静置し
た。
2. ウエル内の液をピペットで除去して、2 つのウエル(A,B)に室温保存した新鮮な実験液を 500
μℓ、残りの 2 つのウエル(C,D)には A23187
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