資料:2件
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赤血球抵抗
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2006/10/16
実験題目:赤血球抵抗
実験者:windowsxp
共同実験者:Mac
目的・緒言:
多くの細胞は正常浸透圧環境下のみならず、細胞内または外環境の浸透圧異常条件下に
おいてもその容積を一定に保とうとする能力を持っている。細胞外が相対的に低浸透圧と
なって浸透圧性膨張が発生した後の細胞容積調節は調節性容積減少 regulatory volume
decrease ( RVD )、細胞外が相対的に高浸透圧となって浸透圧性収縮がもたらされた後にお
こる細胞容積調節は調節性容積増大 regulatory volume increase ( RVI ) とそれぞれ呼ばれ
る。これは、イオンチャネルやトランスポーターの活性化によってイオン及びアミノ酸の
流出入がおこり、その結果水の流出入がおこることによって実現される。しかし、細胞の
容積調節能力を超えた低浸透圧溶液に暴露すると、流入する水を調節性に駆出する能力が
追いつかず破裂することとなる。
この実習では材料に赤血球を用い、細胞外液の浸透圧変化に対する細胞の容積の抵抗性
を調べる。今回用いる Parpart 法は、溶血開始および完全溶血をおこす細胞外液食塩水濃
度を正常値と比較することによって赤血球膜の脆弱性を調べている。この実習では食塩水
濃度ではなく換算浸透圧に対する溶血度をグラフ化することによって溶血曲線を求めるこ
ととする。
材料:ラット新鮮全血
リン酸緩衝液 NaCl 154 mM
4 2HPO Na 9.6 mM
4 2PO NaH 1.6 mM
pH 7.3 340 mOsm/ℓ (換算値)
方法:
1. リン酸緩衝液と蒸留水を混合して、希釈系列(表 1)に従った浸透圧の溶液を 12
本、5 mℓ づつ作製した。
2. 均等な赤血球浮遊状態にある全血 100μℓ をピペットマンで取り、遠心管の管壁に沿
って静かに加えた。
3. 遠心管にフタをして、注意しながら軽く 3 回転倒混和した。
4. 30 分室温に放置した後、2500 回転/分で 10 分間、遠心分離する。
5. 上清 3 mℓ を別の遠心管にあけ、吸光光度計を用いて 540 nm における上清の吸光度を
求めた。
6. 系列番号 1 の吸光度を溶血度 0%、系列番号 12 の吸光度を溶血度 100%としてそれ
ぞれの溶血度を計算し浸透圧に対する溶血度をグラフに描いて溶血曲線を求めた。
結果:
表 1 希釈系列と 540 nm に対する上清の吸光度
系列番号
浸透圧(mOsm/ℓ)
※1吸光度(1/2 回目)
吸光度(平均値)
吸光度(平均値-0.0140)
1 289 0.014 / 0.014 0.0140 0
2 255 0.011 / 0.011 0.0110 -0.0030
3 221 0.012 / 0.011 0.0115 -0.0025
4 204 0.013 / 0.013 0.0130 -0.0010
5 187 0.013 / 0.013 0.0130 -0.0010
6 170 0.034 / 0.034 0.0340 0.0200
7 153 0.431 / 0.436 0.4335 0.4195
8 136 1.719 / 1.731 1.7250 1.7110
9 119 2.057 / 2.060 2.0585 2.0445
10 102 2.089 / 2.092 2.0905 2.0765
11 68 2.0
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