体内の水は主に3つの体液画分に存在する。一番大きな体積を占めているのが細胞内にある細胞内液である。細胞の外側にある細胞外液はさらに2つの画分に分けられる。細胞と細胞の間の隙間にある間質液と、血管のなかに血漿画分である。血漿は血液の液体部分で血液全体の約55%を占める。血液の残り成分が血球である。正常時の体液の恒常性は、おもに摂取量に対応して排出量である尿量を調整することで維持されている。二次的に摂取量を調整するメカニズムも働く。体は何もしなくても水分が蒸発によって失われる。また食べ物を食べると、これには水・電解質が含まれている。こうして、日々の生活のなかで体液の成分が変動する要因は多
体液の恒常化について述べよ
体内の水は主に3つの体液画分に存在する。一番大きな体積を占めているのが細胞内にある細胞内液である。細胞の外側にある細胞外液はさらに2つの画分に分けられる。細胞と細胞の間の隙間にある間質液と、血管のなかに血漿画分である。血漿は血液の液体部分で血液全体の約55%を占める。血液の残り成分が血球である。正常時の体液の恒常性は、おもに摂取量に対応して排出量である尿量を調整することで維持されている。二次的に摂取量を調整するメカニズムも働く。体は何もしなくても水分が蒸発によって失われる。また食べ物を食べると、これには水・電解質が含まれている。こうして、日々の生活のなかで体液の成分が変動する要因は多いのですが、体はこれを恒常化するしくみが備わっている。大量の水を飲むと血液は薄まり、その結果か下垂体後葉からの抗利尿ホルモンの分泌が抑制され、腎臓からの水の再吸収が悪くなり、薄い尿が大量に排出される。水を飲むことによって、尿量が増えることを水利尿という。反対に、水をのまないときには抗利尿ホルモン分泌が高まり、腎臓からの水の再吸収が促進されて、尿量は減少する。
ナトリウムイオンは...