資料:2件
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障害児の生理と病理 第2設題
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「知的障害の原因とその行動特徴について述べよ。」
知的障害の原因はおおまかに以下の2つのタイプに分ける考え方がある。
①病理型(臨床型)〈器質的-病理的な原因がある。 あるいは想定されるもの。〉
IQ50~55以下の中度以上の障害をもっている者が多い。人口全体の0.3~0.6%程度存在するといわれる。
②単純性理型〈病理的原因によらないもの〉
IQ50以上の軽度の障害にとどまっている者が多い。 人口の2.27%程度存在するといわれる。
続いて医学的原因で見ていくと、Ⅰ遺伝的要因によるものとⅡ非遺伝的要因によるものに分類してみることができる。
Ⅰ遺伝的要因によるものには次のようなものが挙げられる。
a単一遺伝子(メンデル型遺伝)によるもの
・常染色体優性遺伝による疾患
(例)筋緊張性ジストロフィー症、結節性硬化症など
・常染色体劣性遺伝による疾患
(例)先天性代謝異常症、小頭症など
・伴性劣性遺伝による疾患
(例)レッシュナイハン症症候群、脆弱X症症候群など
b多因子性遺伝(単純生理型)によるもの
・多数の遺伝子が関与して形質の表現が決定
(物理的、人的環境も作用される)
c染色体異常によるもの
・染色体上の遺伝子の数の異常。大半は突然変異 によるもので親から子へと伝えられることは 稀である。
(例)ダウン症、18トリソミー症候群、猫鳴き症候群
ターナー症候群、超女性症候群など
Ⅱ非遺伝的要因によるものは下記のとおりである。
a胎児期-出産時の異常
・母体感染
(例)風疹、HIVウイルスによるものなど
・薬物
(大量のアルコール、ニコチンなども同様)
・低酸素-局所貧血脳症
(例)仮死産など
・出生時頭部外傷・脳内出血
b成長期の異常
・乳幼児期における細菌性髄膜炎感染や日本脳炎 などのウイルスによるものや頭部外傷のあった 場合、部位・範囲によって知的障害をもたらす場合がある。
そして、単純生理型知的障害では、その発現について遺伝と共に環境が大きな要因になっている。
また、病理型知的障害でも、その発現そのものに関わらないにしても、その状況には環境要因が大きく関与しているものと思われる。
子どもの発達に合わせて豊かな環境を与えることによって子どもの状況は大きく違ってくる。
次に知的障害の行動特徴についてみていきたい。知的障害児の定義(『心身障害児の理解のために』〈文部省〉)をみると、「精神発達に遅れのある状態をいうが単なる知能発達の遅れだけでなく、身辺生活の処理や集団生活への参加などにも困難を伴い、適応行動の面にも障害が現れる。」と定義されている。
その発達特性については、主に次のようなことが挙げられる。
①抽象化、一般化の思考が劣るとともに、他人の言動を理解し、自他の関係を調整していくことに困難がある。 ②彼らの思考は、未分化な認知構造によって、言語媒介の利用を困難にし、その結果、思考の発達は緩慢となり、特有性をもつようになる。
抽象化と一般化の機能を本来的にもっている言語それ自体に対して、思考の未発達な知的障害児は、必然的に言語発生の始期の遅れ、言語障害の出現頻度の高さ、言語性知能の劣弱、言語の行動調整の障害、非文法的言語などを示す。また、知的障害児は保存概念の獲得が健常児に比較して遅れることが明らかにされている。
これらの知能や概念形成面での知的障害児の発達特徴
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障害児の生理と病理
第2設題
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