現在は情報社会さらには知識社会と呼ばれているが、その社会にあっては知識を扱う教育はきわめて重要である。基礎基本の学力と教育格差と経済格差との関連について論ぜよ。また格差問題を解決するうえで教育方法はどのようにありべきか。
⇒2004年12月に、学力に関する2つの国際調査結果が公表されました。IEA(国際教育達成度評価学会)の国際数学・理科教育動向調査の2003調査(TIMSS2003)の結果によると、日本は、中2の数学が前回(1999年)と同じく5位、理科が4位から6位になり、小4の算数は前回(1995年)と同じ3位、理科は2位から3位になった。また、調査に含まれている質問紙に対する解答で、数学・理科とも「勉強の楽しさ」、「勉強への積極性」、「得意な教科かどうか」、「勉強に対する自身」、「自宅で宿題をする時間」などが国際的にみてかなり低い状況だった。同じく2003年にOECD(経済協力開発機構)が実施した国際的な学習達成度(PISA)の結果においても、日本の順位は読解力が8位から14位へ、数学的リテラシーが1位が6位へと下がり、科学的リテラシーは2位のまま変わらず、今回導入された問題...