ディジタルICの分類
ディジタルICの種類と特徴についてまとめた (3),(4)。
ディジタルICは、半導体基盤内部に形成された能動素子がnpnやpnpなどのバイポーラ形素子から作られているバイポーラICとMOSなどのユニポーラ形素子から作られているユニポーラICとに大別される。また、バイポーラICはその能動素子が飽和形回路としての動作を行うか、不飽和形回路としての動作を行うかによって大別される。さらにこれらは、その半導体基盤内部に形成された回路およびその動作によって分類される。この構造による分類を図21に示す。
図21 構造による分類
これらの素子(RTL,DTL,HTL,TTL,CML,MOS,CMOS)の性能を比較したものが表16である。
表16 各種ディジタルIC素子の性能比較
回路形式 基本ゲート
形式 伝搬遅延
時間
[ns/gate] 電力損失
[mW/gate] ファン
アウト 雑音
余裕 論理
振幅[V] 電源
電圧[V] クロック
周波数
[MHz] 機能 RTL NOR 4 35 4 × 1 3 8 ○ DTL NAND 25 10 8 ○ 3.5 4 12 ◎ HTL NAND 90 55 10 ◎ 約12 15 4 △ TTL NAND 10 15 10 ◎ 3.3 5 15 ◎ CML OR-NOR 2 60 20 ○ 0.8 -5.2 60 ○ CTL AND 3 30 15 4.5 MOS NAND 100 1 20 ○ -17 3 ○ CMOS NOR,NAND 50 1 50以上 ◎ 10 10 ◎