1EPA/FTAの意義
①FTAとは?
Free Trade Agreementの略。つまり自由貿易協定。2以上の国が関税の廃止や制度の調整等による相互の貿易促進を目的として他の国を排除する形で締結されるものであり、本来、WTO国待遇に反するものとされている。しかしながら、その貿易自由化効果ゆえに、一定の要件のもとに認められている。一定の要件とは
(1)「実質上のすべての貿易」について「関税その他の制限的通商規則を廃止」すること
(2)廃止は、妥当な期間内に行うこと
(3)域外国に対して関税その他の通商障壁を高めないこと
である。
また、有名な自由貿易協定にはヨーロッパの欧州連合(EU:European Union)や、南米アメリカの北米自由貿易協定(NAFTA:North American Free Trade Agreement)がある。
②EPAとは?
Economic Partnership Agreementの略。つまり経済連携協定。自由貿易協定と異なり、ただ単に関税を撤廃するなど、通商上の障壁を取り除くだけでなく、締約国間で経済取引の円滑化、経済制度の調和並びに、サービス、投資、電子商取引等、さまざまな経済領域での連携強化・協力の促進等をも含めたものを言うことを言う。
2日本・フィリピンのEPA/FTA交渉の概要
日表
政府 関係省庁 国会議員 民間 2002年
5/21
日比首脳会談。アロヨフィリピン大統領より、日本・フィリピンのEPA/FTA交渉のための作業部会を開くことを要請。日本側は受諾。 10/18~19
第一回日本・フィリピン両国政府間の作業部会
11/25
第二回日本・フィリピン両国政府間の作業部会 11/1
経済産業省平沼大臣、フィリピンとの経済連携協定の重要性を示唆
11/14
松議員、フィリピンなどASEAN諸国とのFTAを強く推奨 12/4
日比首脳会談。「日・フィリピン経済連携に関する共同声明」が出される。 2003年
1/24
閣議決定で、農林水産省はフィリピンとのEPA/FTA交渉の内容を確認。これを認識した。 2/22~23
第三回日本・フィリピン両国政府間の作業部会
2/26
深川由起子、NAFTA、ASEANの例を挙げ、さらなる日本の経済発展の可能性を演説。 3/20
日下一正、フィリピンとのFTAにおける人の移動の円滑化の重要性について国会で演説 4/21~22
第四回日本・フィリピン両国政府間の作業部会 4/16
田中伸男、フィリピンとの人材移動までFTAに含めることの危険性を示唆 5/19
達増分科員、12月までにEPA/FTA交渉の合意ができるか危惧を抱いた発言 7/8~9
第五回日本・フィリピン両国政府間の作業部会 9/26~27
日本・フィリピン経済連携協定第一回合同調整チーム 11/13~14
日本・フィリピン経済連携協定第二回合同調整チーム 12/11
小泉首相とアロヨフィリピン大統領が会合。それに伴い日・フィリピン経済連携協定合同調整チーム報告書提出 2004年
1/21
小泉首相、フィリピンとの交渉が順調であることを国会で報告。 2/4~5
第一回締結交渉。これからの交渉の基本的な枠組みについて話し合われる。 2/27
中川経済産業大臣。FTAの早期締結を示唆。経済発展に不可欠。 3/2
農林水産省は慎重にFTA交渉を進めていくつもり 3
1EPA/FTAの意義
①FTAとは?
Free Trade Agreementの略。つまり自由貿易協定。2以上の国が関税の廃止や制度の調整等による相互の貿易促進を目的として他の国を排除する形で締結されるものであり、本来、WTO国待遇に反するものとされている。しかしながら、その貿易自由化効果ゆえに、一定の要件のもとに認められている。一定の要件とは
(1)「実質上のすべての貿易」について「関税その他の制限的通商規則を廃止」すること
(2)廃止は、妥当な期間内に行うこと
(3)域外国に対して関税その他の通商障壁を高めないこと
である。
また、有名な自由貿易協定にはヨーロッパの欧州連合(EU:European Union)や、南米アメリカの北米自由貿易協定(NAFTA:North American Free Trade Agreement)がある。
②EPAとは?
Economic Partnership Agreementの略。つまり経済連携協定。自由貿易協定と異なり、ただ単に関税を撤廃するなど、通商上の障壁を取り除くだけでなく、締約国間で経済取引の円滑化、経済制度の調和並びに、サービス、...