連関資料 :: 教科教育法国語1(第1説題)

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  • 教科教育国語
  • 「テキストの第六章第二節『平家物語』の「敦盛の最期」について、①本文全体を口語で百字以内に要約する、②その上で、「敦盛の最期」の教材価値を具体的に述べなさい。」 ①「敦盛の最期」の要約  敦盛が沖の船に向かうところを、熊谷直美が引き留め首を刎ねようとするが、我が子と同じ年頃であることに動揺し助けようと思案する。しかし後方から自軍が来ていて、迷いつつも首を刎ね、そのことを悔いて出家する。 ②「敦盛の最期」の教材価値について  『平家物語』は、保元の乱・平治の乱勝利後の平家と敗れた源家、源平の戦いから平家の滅亡を追ううちに、没落しはじめた平安貴族たちと新たに台頭した武士たちの織りなす人間模様を描いた軍記物語として、言わずと知れた有名な作品であり、その中の巻第九に収録されているのが「敦盛の最期」である。この文章の教材価値を述べるに当たり、先ずおさえておかなければならない事柄として、学習指導要領の「解説国語編」にある「古文と漢文のもつ独特のリズムに慣れさせたり、表現の仕方や文章の特徴に目を向けさせたりするなど、(中略)古文や漢文のもつ独特のリズムを感じ取ることのできるように配慮するとともに、音読したり、朗読したり、各自の好きな詩歌や文章の一部分を暗誦したりすることなどを通して、文章の内容や優れた表現を味わうことができるようにすることも大切である」という記述が挙げられる。また、同じく「解説国語編」の中学校国語科の基本方針について記述されている中に、「特に、文学的文章の詳細な読解に偏りがちであった指導のあり方を改め、自分の考えをもち、論理的に意見を述べる能力、目的や場面に応じて適切に表現する能力、目的に応じて的確に読み取る能力や読書に親しむ態度を育てることを重視する」の記述もあわせて、文章を客観的に読み通す、つまりは繰り返し読むという学習スタイルが推奨されていることを念頭に置き、先ずは、そのように繰り返し読むという学習スタイルによるところの「敦盛の最期」の教材価値について以下に述べる。 一つには、歴史的仮名遣いや係り結び、類義表現といった、その都度焦点化を図った読ませ方によって内容の把握ができる点が挙げられる。具体例を挙げると、歴史的仮名遣いについていえば、「公達」、「連銭葦毛」、「五六段」、「甲」、「御曹司」などの漢字や、「とつてかへす」や「おしあふのけて」、「まゐらせん」などの読み発音に注意させつつ読み進ませ、特に「公達」や「甲」といった漢字は既に学習を終えていることから、混同して読み間違えることのないよう、ここでの読みを確かにさせておく必要がある。係り結びでは、「なむ」が全く用いられることなく、「ぞ」と「こそ」が多用されている点と、用いられている場面の違いに注目させ、「こそ」はすべて熊谷次郎直実の発言と胸中の思いを、他方、「ぞ」は地の文の事実に基づく内容に限定されているといった違いについての理解から、直実の心情はもとより、作品の全体像の把握にも繋がり、また、授業展開の初めの段階で係り結びについて触れておくことで、生徒の効果的な学習が期待できる。類義表現では、題名の「敦盛の最期」から連想される、敦盛が“命を失う”、“殺される”ことの類義表現である“首をとる”や“刀を立つ”、“討つ”、“手にかける”などの語句や、また、“涙”と“泣く”の使い分けなどといった事柄に注目させ、語感の違いを実感させることで、登場人物の場面毎に変化する心情を追うことができる。そうして、文章の表面的な特徴や顕著な傾向を捉えることができたところで内容理解へと進めるといった手順を取れば、
  • 佛教大学 通信教育 教科教育法国語
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