資料:588件
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ライフサイクルにおける精神保健について
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1.精神保健とは
広義の意味において精神保健とは、精神の健康を保持、増進させること、即ち心理的にも身体的にも、社会的にもよりよい状態、環境を目指すための諸活動をさす。わが国では1987年に精神衛生法が改正され精神保健法になり、更に1995年の改正で「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健法)」と改められた。同法第1条には、精神障害者等の医療・保護、社会復帰の促進、自立と社会経済活動への参加の促進のための援助、発生の予防と共に、国民の精神的健康の保持・増進に努めることによって精神障害者等の福祉の増進と国民の精神保健の向上を図ることが目的として述べられている。
精神保健の内容の1つに、各発達段階に合わせた対応が好ましい、という考え方があり、これをライフサイクルにおける精神保健という。今日では、ライフサイクルの各時期に対応した精神健康の諸問題への対応の重要性が高まってきている。
2.ライフサイクルと精神保健
ライフサイクルを小此木は「一人の人間が、生まれ育って青年期を迎え、やがて成人期、そして初老期、老年期へと人生をたどっていく、その一貫した流れと、各年代の段階で、それぞれに特有な精神的な発達課題に出会い、その課題を達成しながら心の成熟を遂げていく、そのプロセスをいう」と説明している。
このようなプロセスの中で、就学や入園の時期・思春期および青年期・就職や結婚の時期・中年期・退行期および老年期などが特にストレスの生じやすい時期とされている。
人生のさまざまな過程で個人が被るストレスは異なり、個人のストレス耐性とライフサイクル上のストレッサーとの間に不均衡が生ずると心身の障害が容易に発生するのである。
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精神保健福祉論
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精神保健福祉士としてよりよい相談援助活動を行うために、新しい知識や技術を取り入れ、それに必要な原動力となるものが価値であるといえる。又、専門職として対象者である精神障害者をどのような視点でとらえればよいのか、その視点を持って精神障害者をどのように理解し関わればよいのかを明らかにすることが求められている。精神保健福祉士に必要な視点、価値には次の四点があげられる。
1)精神障害者の人権の尊重
精神保健福祉士にとって精神障害者の人権の尊重は最も大切なことである。精神障害者の人権は長年に渡って侵害されてきた、今なお差別と偏見、誤解が多く見られる。医療において患者の人権が尊重されるべきことはいうまでもなく患者の権利擁護を図ることは重要な役割である。看護士やその他の医療スタップと医師の指示のもとに診療の補助として医療行為に加わる、そのような患者の救命が最優先される状況のなかで精神保健福祉士は精神障害者の権利擁護の立場から、最大限の配慮がなされるように努力する必要がある。
また、地域生活支援の活動を進めるうえでクライエントの人権が尊重されるべきはもちろん、その人が成長し続け、一回性の生を営む
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