連関資料 :: 児童期、青年期において社会的認知(社会性の発達、対人関係(親・仲間))の拡がり、自己意識などがどのように変化するかをまとめよ

資料:2件

  • 児童青年において社会認知社会発達対人関係仲間))の拡がり自己意識などがどのように変化するかをまとめよ
  • 『児童期、青年期において社会的認知(社会性の発達、対人関係(親・仲間))の拡がり、自己意識などがどのように変化するかをまとめよ』 児童期は、親からの分離の動きが現れる幼児期と心理的な自立を果たそうと揺れ動く青年期との間にあって、身体発達も比較的緩やかで情緒的にも安定した時期であるといわれている。児童期は就学を機に様々な状況に対応していかなければならない。 日常的に親しい人との場合は、ことばは具体的なことがらについて状況の文脈に頼りながら使用される。文脈を共有しあっている者どうしの間では十分に意味が通じる。これを岡本(1985)は「1次的ことば」といった。それに対し、就学を機に話しことばにも新たな特徴を備えたことばの使用が必要になってくる。脱文脈的なことばで、これを「2次的ことば」と定義し、①「実際に起こる現実現場を離れて、それをことばにするため、話の文脈を作り出す必要がある」②「自分と直接的でない未知の不特定多数の人に向け、あるいは抽象化された聞き手一般を想定してことばを使う」③「こちらからの一方的伝達のため、話の筋を自分で設計・調整しなくてはいけない」という3つの特徴を示した。そして「2次的ことば」は「1次的ことば」を基盤に、重なるものであるとの重層性を説いたのである。児童期はこの「2次的ことば」の習得により、欲求や意図だけでなく、思考や経験を伝え、新しい概念や知識を生成していく働きを担うのである。 また、児童期は、ものごとを学んでいくうちに、「自分のやっていることがただしいのか」と手を止めたり、「もっとうまくやる方法はないのか」と悩んだりといった経験をする。つまり、自分の認知・学習過程を自ら点検・吟味するようになり結果を省みて自己評価し次に備えるのである。これは自らの認知機能を第三者的にモニターし制御する心的機能、メタ認知が作用しているのである。メタ認知は生まれ備わったものではなく、様々な経験から次第に獲得されていくのである。児童期の自己意識はこのように変化していく。 小学校低学年は、就学とともに環境の変化を経験する。集団の大規模化や上級生の存在、教師といった要素で新たな環境が生まれる。それぞれの学級で教師の態度に同調し、集団規範に従うことや何らかの役割を果たすことが求められ、その不安を解消に、子どもはまず学級集団のリーダーである教師との関係を結び、それに依存しようとする。しかし、次第におとなたちを介した一時的な遊び相手としてではなく、子どもどうし互いに結びつきを積極的に求める。そして、子どもにとっての仲間関係が心理的に占める割合は、親や教師との関係を超えるものになる。 小学校中学年になると低学年での、仲間関係に地位や役割といった分化が生じはじめる。そして、親や教師への同調は下降し、仲間への同調が急激に上昇する。子どもは同姓の5~8名程のメンバーで集団をつくり、同じ服装や持ち物で一体感を強め、自分たちだけに通用するルールや隠語をつくり、それを守ることで結びつきを確認しようとする。また、親や教師に干渉されない秘密や集合場所を持ち、冒険的、挑戦的活動を模索する。このように子どもは自分たちの価値基準で自分たちの要求を満たそうと活動し、それは集団による大人からの自立の試みでもある。このような時期をギャング・エイジと呼ぶのである。 小学校高学年は自分ひとりの世界を持ち、家族よりも仲間とのかかわりを優先するようになる。教師や親の権威よりも仲間で共有する価値観を重視するようになる。そして、仲間の選択は家や席が近いといった表面的理由から、趣味や意見が一致する
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