哲学概論の合格レポートです。参考にどうぞ。
カントの哲学を、それに至る歴史とともに要約せよ。
イマヌエル・カントはプロセイン王国出身
の思想家で大学の教授である。近代において
最も影響力の大きな哲学者の一人である。
生涯、数々の著作がある。『純粋理性批判』
『実践理性批判』『判断力批判』の三批判書
を発表し、批判哲学を提唱して、認識論にお
ける、いわゆる「コペルニクス的転回」をも
たらす。ドイツ観念哲学の祖でもある。
カントの故郷東プロセインは、戦争や伝染
病などの災難が続き、人口が半分以下にまで
減少する酷い状況下に陥ったが、カントが生
まれるころには、痛手から立ち上がりつつあ
った。
カント家は敬虔な家庭であったが、経済的に
は恵まれず、かなり貧しい生活を送っている。
父親は皮紐の裁断工で、カントは子どものこ
ろよく父親の仕事場に行き、父親が皮紐を手
際よく裁断した手綱をつくる様子をおもしろ
がって眺めていたという。
母親は息子を散歩に連れ出し、田舎道を歩い
ては草花の名前を教え、夜になれば空を見上
げ、星と星座の名前を教えていた。
愛情に満ちてはいるが謹厳実直な母親のこの
生き方が、カントの道徳観に強い影響力を及
ぼす...