10.役員等の第三者に対する責任

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    *役員等の第三者に対する責任
     会社法429条では、役員等がその職務を行うにあたり、悪意または重大な過失があったときは、当該役員等はこれによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負うとしている。
    この会社法429条の規定は、現行商法266条の3の規定と基本的には変わらないものである。
    さて、この責任についての解釈は、学説上でも見解が多岐に渡っており、さらに極めて複雑であることも問題となっている。その主要なものとして次の4つを挙げることとする。まず,①本条の責任をどのように見るかである。すなわち、特別法的責任か不法行為責任かである。第二に、②民法709条の不法行為責任と競合するのか否か、さらに、...

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