○文学的文章指導における内容論の三層構造について・・・
○「読解力」の今日的状況について・・・
○スピーチの指導について・・・
○カリキュラムマネジメントについて・・・
○説明的文章指導における学習者と三者の関係について・・・
文学的文章指導における内容論の三層構造について、テキストの内容をふまえて説明しなさい。
文学的文章指導における内容論は、「教材内容」、「教科内容」、「教育内容」の三つで構成されている。
「教材内容」とは、教材固有の内容であり、表現されている内容を読み取っていくことが目標である。
「教科内容」とは、1960年代の民間教育研究運動における「科学と教育の結合」という考え方に基づいて形成された概念であり、各教科の基礎となっている諸学問の体系が指導事項となる。
「教育内容」とは、教科の枠組みを超えて指導する内容である。ここには、ものの見方、考え方、学び方、人とのかかわり方など広範囲の学習内容が想定される。
第5学年の指導教材である「大造じいさんとガン」を例に挙げて説明すると、次のようになる。
「教材内容」は、おとりのがんを、自分の仲間として救おうと、命をかけて戦う残雪の勇気とリーダーシップによって大造じいさんの考え方が変わったことを読み取っていくことである。
「教科内容」は、「バーン」「ぱっと」「ふらふらと」などのオノマトペや「あかつきの光」「黒く点々と」「青く澄んだ空」などの色彩...