仕入計画の意義とは、必ずしも統一性を有したものはなく、論者によって様々な解釈がなされている。しかし、仕入行為は、商業者によるものであり、再販売を目的として商品を購入する行為である。仕入行為は消費者の購買を目的として行われるものであることから仕入るべき商品は最終消費者のニーズに合致したものであることが必要である。また、商業者はマーケティングの基本的理念である消費者志向の考え方に基づいて、「適正な商品を、適正な場所で、適正な時期に、適正な数量を、適正な価格で」販売することも考慮し
仕入活動を遂行する必要がある。それゆえ、仕入計画において検討すべき要素としては、最も適切な商品は何かという商品それ自体に関する選定政策の問題、さらに仕入という実際的な活動を遂行するための基本的な方針を明確化する仕入政策の問題、具体的には仕入予算の設定、仕入数量と時期の決定、仕入先の探索、売買契約の締結、仕入方法の決定等の活動があげられる。仕入計画はこれらの諸要素の統合的な組合せによって決定されることになる。仕入活動の方途の適正さは販売成績を大きく左右することになり、マーケティング活動全般における成否を決定づける...