従来の知識伝達を重視した授業の設計と評価に対して主体的な学習を基本とする授業について設計と評価の特徴を比較し、その比較の視点毎にまとめて授業設計ならびに評価についての留意点を述べよ
従来の知識伝達を重視した授業は、「読み、書き、計算」といった教科等の学力、つまり基礎、基本となる知識や技能の習得を目指したものであった。この場合、課題は主に教師によって作られ、子供に提示される。また、カリキュラムにもとづいて計画的、体系的に課題が作られる必要がある。しかも、提示された問いや課題に対しての正解は唯一であることが多く、その答を教師はすでに知っており、子どもはその答を知らない状態で学習が始まり、その様式は教師が問いを出し、子ども自身が応える「自問他答」か教師が問いを出し、他の子どもが応える「他問他答」の学習様式で行われる。この場合、教師と子どもの関係は、「教える―教えられる」の関係となり、教師は指導者としての役割を果たすことになる。
また、学習の方法としては、教科書、参考書といったテキストを主な学習メディアとし、生徒は座って、前に立つ教師の指示に従って、展開する学習の様式、つまり「座学」となる...